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本社 総務・経理部 採用担当 TEL 045-501-1123 〒230-0053 横浜市鶴見区大黒町3番100号 |
一般職/物流サービス業務
[事務業務]
商品の入出庫に関する事務全般
顧客対応、ドライバー受付業務
[構内業務]
現場作業および作業立会
フォークリフトによる入出庫作業
※ 未経験者でもOK 先輩社員が丁寧に指導します。
※ 本人の希望・適性を考慮して担当業務を決定します。
「事務の経験を積みたい!」
「フォークリフトの資格を活かして、現場作業をやりたい!」
「事務・現場作業 両方経験して、会社の業務全体を早く覚えたい!」
等々、希望があれば面接時にお伺いいたします。
また業務に必要な資格・免許は、入社後に取得できます。
(危険物取扱者乙種4類・フォークリフト他)
就業時間:
8時30分~17時30分(休憩1時間)
時間外勤務は月に平均約15時間、休日出勤は月に0~1回
※ 休日が多く、仕事と家庭・プライベートが充実します
年間休日日数:
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+夏季休暇(3日)+有給休暇(最大40日)
勤 務 地:
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以 上
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> 日本タンクターミナル協会(Japan Tank Terminal Association)
> 日本危険物倉庫協会(Japan Dangerous Goods Warehouse Association)
屋外タンクへのアルコール・石油化学製品等の液体危険物(消防法第四類)や液体毒物劇物の保管及び屋外タンクからタンクローリー・IBC・ドラム缶・小缶等への充填作業を行います。また、保温、加温、チッソパージ等、様々な貨物の性状・規格及びニーズに合わせた最適な設備を保有しており、最新の分析機器を活用し高い品質管理を行うと共に、安全対策にも積極的に取り組んでいます。
横浜・名古屋(㈱サンラックス)・大阪・広島の国内4箇所の事業所は主要港からのアクセスが良く、国内各地及び海外との配送拠点として優れた立地条件を有し、効率的な物流の提案を行います。
危険物倉庫(定温・冷蔵・毒物劇物)、高圧ガス倉庫、普通品倉庫(定温・冷蔵・毒物劇物)を保有しており、性状・規格及びニーズに応じた設備により、様々な商品に対応出来ます。また、ドラム缶からタンクローリーへの移し換え(抜缶作業)やISO タンクコンテナ・タンクローリーからIBC・ドラム缶への充填、一斗缶・ペール缶等への小分け作業、貨物の温度管理(ドラム缶加温作業)等、あらゆるご要望にお応えします。
国内全域を網羅するネットワークを構築しており、アルコール・石油化学製品等の液体危険物をタンクローリー・タンクセミトレーラ・ISO タンクコンテナを使用した大型輸送とウイングトラック等を使用したIBC・ドラム缶・一斗缶・ペール缶等の小ロット輸送を熟練したドライバーが安全・高品質に行います。また、国内主要港を結ぶタンカー輸送やコンテナ船・RoRo船を利用した出荷地から納品先に至る陸海複合一貫輸送にもお応えします。
日本タンクターミナル協会(JTTA、宮川靖嘉会長)は22日、協会発足50周年記念祝賀会を八芳園(東京都港区)で開催した。
JTTAの歴史は、1970年に関西地区の液体貨物を取り扱う企業数社が発起人となり、会員を募ったことが発端。71年に会員11社により、同業企業間の情報交換、親睦ならびに法に関する対応と安全管理に関する研鑽を目的に「関西液体貨物業会」の名称で発会。72年には関東地区でも会発足を働きかけ、発会へと至った。
73年に東西合同での活動を目的に「日本液体貨物業会」を発足し、初代会長に近畿輸送倉庫(現アスト)の専務取締役だった若林節生氏が就任。関西支部・関東支部の各活動のほか、幹事会年2回と総会を開催し、情報交換と共通テーマへの統一した方向性を築くなど、基盤構築を図った。
93年には「日本タンクターミナル協会」と改名。2005年に関西支部・関東支部をまとめる上部組織として本部を設置し、2代目会長として内外輸送社長の小幡柾夫氏が就任。17年間にわたってJTTAの活動を発展に導いた。22年10月には、セントラル・タンクターミナル(CTT)社長の宮川氏が3代目の会長に就いた。
宮川会長は発足から50年を振り返り、大震災(阪神淡路大震災、東日本大震災)の経験や近年の豪雨水害など自然災害の頻発に触れ、「危険物を扱う業界にとっては最も頭の痛い問題ではないかと思う。いざという時に被害を最小限に抑えられるように、日々の活動において可能な限りの備えを行ってほしい」とBCP対策を呼びかけた。
今後の課題として業界の「社会的認知度の向上」を挙げ、「タンクターミナルが社会インフラを支え、液体貨物のサプライチェーンの一端を担い、重要な役割を果たしていることを協会として積極的に情報発信していく」と表明。「今後、100周年を目指す中で、今までの50年が今後の50年に寄与していくことを信じている」と述べた。
日本危険物物流団体連絡協議会(危物協)および日本危険物コンテナ協会の大森寿明氏(NRS)は、JTTAの歩みをたどり、危険物物流3団体で構成される危物協の発足の経緯を説明。日本および世界情勢に触れ、「宮川会長の指導力のもと、100周年を迎えられるように頑張ってほしい」とエールを送った。
日本危険物倉庫協会の瀬戸口任三郎会長(築港)は、「危物協の3団体が連携し、今後も危険物、液体貨物の物流において安全・安心をしっかり守り、3団体が手を携えて取り組んでいきたい」と挨拶。乾杯の発声を行ったNRSの田中弘人社長は自身のJTTAでの活動を振り返り、「会員の皆さんが安全、事故防止に向けて真摯に取り組まれ、大変勉強になった」と述べた。
祝賀会では和太鼓のパフォーマンスが披露され、危物協の大森会長、前JTTA会長の内外輸送の小幡社長、NRSの田中社長が和太鼓に挑戦。中締めの挨拶を関西支部長の太田英之氏(辰巳商会)が行い、「JTTAが今後100年続き、社会的に認知される団体になっていくには、安全・安心を担保できる団体であることが不可欠だ」と強調した。
なお、祝賀会に先立ち定時総会と講演会が行われクリーン燃料アンモニア協会会長の村木茂氏(元東京ガス副社長)がカーボンニュートラルに向けた日本の戦略とアンモニアの役割をテーマに話した。宮川会長は、「これからの50年を鑑みると、アンモニアをはじめとした次世代燃料について、協会、会員各社はそのサプライチェーンに何らかの関わりが出てくる」と講演の企画の趣旨を説明した。
(2024/10/29 カーゴニュース 掲載)
日本危険物物流団体連絡協議会(危物協、大森寿明会長)は22日、東京都千代田区の東京會舘で新春賀詞交歓会を開催した。日本危険物コンテナ協会(危コン協、大森会長)、日本危険物倉庫協会(危倉協、瀬戸口仁三郎会長)、日本タンクターミナル協会(JTTA、宮川靖嘉会長)の3団体で構成する危物協としては4年ぶりの開催となり、183人が参加した。
開催にあたり、大森会長(NRS)は、元旦に発生した能登半島地震と翌2日に起きた羽田空港での日本航空機と海上保安庁機の衝突事故に言及。危物協として被災地に水を供給する1tコンテナを提供したことを報告し、支援への協力を呼び掛けた。また、「従来は考えられなかった地震や事故が起き、危険物の物流に携わる者としてこれらのことに真剣に目を向け、一層、安全を追求していかなければならない」と強調した。
さらに、「危険物輸送に携わる我々は国民生活の安全と幸せに寄与するために努力する必要がある。今まで安全だと思っていたことが、必ずしもそうではないことがある」と指摘。渋沢栄一の「四十、五十は洟垂れ(はなたれ)小僧 六十、七十は働き盛り 九十になって迎えが来たら 百まで待てと追い返せ」という言葉を引用し、「ここに居る皆さんは、『はなたれ小僧』か『働き盛り』であり、一緒になって今年を乗り切っていこう」と力強く語った。
来賓として挨拶した水嶋智 国土交通審議官は、「安全に携わる職業の重みをあらためて感じている。皆さまも安全を意識しながら日々の仕事に取り組んでおられるが、社会からリスペクトされ、新しい世代が『働きたい』と誇りを持ってもらえるような業界にしていくことが、この国をしっかり支えていくうえで重要だ。2024年は物流の年といわれるが、これをきっかけとして業界が発展することを祈念したい」と述べた。
続いて、国交省物流・自動車局の仲澤純 貨物流通経営戦略室長が、能登半島地震の被災地への物資輸送に関し、「この季節は暖房器具や燃料も必要になり、皆さまの知見が生かされる」と指摘。厚生労働省の医薬局医薬品審査管理課化学物質安全対策室の稲角嘉彦室長は、「2024年問題」に関し、毒物および劇物の運搬について例外的取扱いを新たに定めることとした内容の省令改正について報告した。
乾杯の発声をJTTAの宮川会長(セントラル・タンクターミナル)が行い、「大変な年明けを迎えたが、『2024年問題』や物価高、加えて、今年に限ったことではないがカーボンニュートラル(CN)への対応、DXなど様々な問題が我々の業界を取り巻いている。そう簡単に解決できるものばかりではないが、この協議会で情報発信するとともに、諸問題についてともに解決を図っていけるような年にしたい」と挨拶し、歓談に移った。
中締めの挨拶した危倉協の瀬戸口会長(築港)は、「危険物物流に携わる我々は、安全・安心をしっかり守り、物流を支えていくことが使命だ」と強調。自身も被災した阪神淡路大震災でボランティア団体を立ち上げ、支援活動を継続していることを明かし、「こうした活動は終わりがない。能登半島地震の被災者も長い年月をかけ復興とその先に向かっていかれる」と述べ、復旧・復興支援への協力に賛同を表明した。
(2024/1/30 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、宮川靖嘉会長)は10月26日、大阪市内で総会を開催し、事業計画などを承認した。役員の改選では三菱ケミカル物流尼崎油槽所の和田 仁 所長が新たに監事に就いた。総会は2019年以来の現地開催となり、29事業所41人が参加した。
前期(2023年度)は勉強会、研修会について19年以来の現地開催や情報交換会を積極的に開催。不確実性が高まる時代への協会全体の対応などを議論した。今期(24年度)はカーボンニュートラルやSDGsなどのテーマに沿った活動を取り入れ、協会単位での安全対策を推進するとともに、環境にやさしい社会的責任を果たす業界のあり方を目指す。
(2023/11/7 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(宮川靖嘉会長)は12日、2023年度勉強会を対面とオンラインのハイブリッド形式で開催した。当日は「最近の危険物行政の動向と危険物事故防止対策について」をテーマに、総務省消防庁危険物保安室課長補佐の合庭貴信氏が講演した。
合庭氏は、危険物施設の数が減少傾向にあるにも関わらず、施設での事故件数が増加していることに言及。その要因として危険物施設が扱っているものは第4類(石油など)が圧倒的に多く、カーボンニュートラルを背景に石化系を扱う危険物施設は新たに建てにくいことや、既存施設の老朽化が進んでいることを挙げた。
また、2022年の危険物施設における事故の要因について火災は人的要因が多く、流出事故は設備の腐食や劣化に起因するものが多いと解説。地震でタンクが破損したことによる重油の漏洩や、ウレタンの運搬中に発生したタンク火災など、実際の事故事例も報告した。
講演では、消防庁で21年から22年にかけて行われた「危険物輸送の動向を踏まえた安全対策の検討会」についても報告。現在、港でタンクコンテナなどに仮貯蔵されている危険物については、10日を貯蔵期限としており、自然災害などで船の到着が遅れた場合に期限を延長できるようにしている。今回の検討会の結果、感染症の影響や人手不足により港湾の稼働が悪化するなど、危険物事業者の責によらない場合においては、貯蔵期限を延長できるよう、昨年12月に各都道府県の消防主管部長に通達したと報告した。
また、消防庁では現在、危険物関係の電子申請を可能にするためのシステム構築を進めており、合庭氏は「今年中には一気に進めていきたい」と述べた。
(2023/4/20 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA)は10月26日、2022年度定時総会をオンラインにより開催した。役員改選では、17年間会長を務めた小幡柾夫氏(内外輸送)が退任し、新会長に宮川靖嘉氏(セントラル・タンクターミナル)が就いた。また、新任の副会長に長原克哉氏(内外輸送)が決定し、太田英之副会長(辰巳商会)は留任した。
宮川新会長は、「前任の小幡会長には十数年にわたりJTTAをリードし、大きな役割を果たしていただいたことに感謝の意を表したい。今まで取り組んでこられた安全なターミナルの構築・運営を最重要課題と位置づけ、様々な活動を行っていきたい」と抱負を述べた。
また、「全世界において脱炭素化、規制強化、人材の確保など課題が山積みとなっており、我々のパートナーである顧客においても大きなうねりの中で、我々とともにサプライチェーンの構築を図ってきたが、今後はともにバリューチェーンの最適化を考えていかねばならない。JTTAとしては関係者と協力し、ともに成長していく取り組みが必要」と強調した。
続けて、「このような先の見えにくい大きな変革期に会長職をお受けすることになり重責を感じる一方で、皆様とは今まで以上の結束を図り、会員各社で抱えている共通の課題にも取り組んでいければと考えていきたい」と語った。
2005年から17年間、2代目会長を務めた小幡氏は退任にあたり、「就任と同時に、関西支部・関東支部をまとめる上部組織として本部を設置し、毎年全国各地での総会・懇親ゴルフコンペ・研修会および危険物保安室消防大学校消防研究センターから講師をお招きしての勉強会等々たくさんの思い出がある」と活動を振り返った。
また、「至らぬ点も多々あったかと思うが、何とかここまで会長を務めることができたのも皆様に支えていただいたからこそ。改めて心から感謝申し上げるとともに、これからは宮川新会長を皆様で支えていただき、JTTAのさらなる発展を祈念したい。2023年にJTTAは大きな節目となる発足50周年を迎える。来年こそはコロナ禍も落ち着き、久々にリアルで盛大なお祝いができることを願っている」と挨拶した。
(2022/11/1 カーゴニュース 掲載)
「全体としてタンクは高稼働が続いており、新型コロナウイルス感染症やサプライチェーンの混乱の影響は小さい」と話すのは、日本タンクターミナル協会(JTTA)の小幡柾夫会長(内外輸送)。経済安全保障の一環として、物流など重要インフラ事業者に対するサイバー防衛への要請が強まっていることも踏まえ、「タンクターミナル業界として、従来からのSOLAS条約(海上人命安全条約)に基づく対策に加え、今後はサイバーセキュリティも重要な課題となる」と話す。
タンクターミナル業界はプレイヤーの数が限られ、タンクに関する情報共有など同業者間のコミュニケーションは重要。ただ、例会(勉強会)は昨年からオンライン方式を取り入れたことで参加人数が大きく増加。今年4月の例会は日本危険物コンテナ協会、日本危険物倉庫協会にも参加を呼びかけ、昨年の約2.5倍の150人が参加。「オンラインだから実現できた」(小幡会長)とし、今年は春と秋の2回、開催する。
新技術の活用として、ドローンによるタンクの点検の可能性も注目されているが、「ドローンは防爆タイプでないため、危険物施設のエリアに近づけず、日常点検での利用は難しい」と課題を指摘したうえで「人による日常的な点検と予防保全があくまでも基本」と強調。事業の根幹である「安全・安心」を確保するには、「現場で作業に従事する人の意識の向上が何よりも大切」と語る。
(2022/5/31 カーゴニュース 掲載)内外輸送(本社・横浜市鶴見区、小幡柾夫社長)は、新型コロナウイルス感染症対策や業務の生産性向上の観点から、事務作業のデジタル化を推進している。ペーパーレス、押印レスに向け、電子承認決裁システムをオーダーメイドで開発、運用し、効果を上げている。
電子承認決裁システムを導入したことで、承認・決裁のために非常勤役員が出勤して対応する必要がなくなり、決裁の時間も短縮。データがシステム上に保存されるため、ファイルなどの保管・管理スペースも削減でき、「想像した以上の成果があった」(小幡社長)。
入出荷オーダーについては一部の荷主とオンライン化による効率化を実現している。ただ、すべての荷主とのオンライン化は難しいため、事務作業を中心に自社で完結する業務を対象に自動化やデジタル化を進めていく方針。
なお、事業継続に向けて社内でのコロナ感染対策は引続き徹底したうえで、家庭内での感染防止に対する意識の向上も図っている。
(2022/5/31 カーゴニュース 掲載)
消防庁は3日、「令和3年度石油コンビナート等における自衛防災組織の技能コンテスト」の結果を発表した。32組織が出場し、KSP大黒神奈川共同防災センターが最優秀賞に選ばれた。同共同防災組織には、大手荷主のほか、横浜市鶴見区大黒町に拠点を置く築港、鶴見倉庫、内外輸送、日本埠頭倉庫などがパートナーとして参加している。17日に表彰式が行われる。
(2021/12/14 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は10月26日、2021年度の定時総会について書面表決の結果を報告した。22年度の活動計画などが承認された。
9月30日に全国で緊急事態宣言が解除となったが、当面は対面形式での開催は控えるべきと考え、昨年同様、書面表決による開催とした。
22年度は、日本危険物物流団体連絡協議会による11月の国土交通省、厚生労働省の視察、1月の新春賀詞交歓会、3月のJTTA例会(勉強会)はいずれも未定となっている。
なお、役員改選では小幡会長(内外輸送)、太田英之副会長(辰巳商会)、北中伸幸副会長(セントラル・タンクターミナル)が留任した。
(2021/11/2 カーゴニュース 掲載)
「新型コロナウイルス感染症拡大下でも、タンクターミナル会社でリモートワークできる職種は極めて限られる。物流を止めないためには必ず現場で作業を行わなければならず、エッセンシャルワーカーとして果たしている社会的役割は大きい」と話すのは、日本タンクターミナル協会(JTTA)の小幡柾夫会長(内外輸送)。「屋外での作業のため、ソーシャルディスタンスは確保しやすいが、人と接触する場面でのほんの少しの油断が感染につながる可能性はある。ハード・ソフトの両面で考えられる限りの感染対策を講じてほしい」と強調する。
コロナ禍でもタンクの需要は底堅く、業界全般としてタイトな状況が継続。昨年秋頃からは荷動きもコロナ前の水準まで回復している。消毒剤工場が多い関西を除く地域では、アルコールの特需がほぼ落ち着き、昨年春先に需要が落ち込んだケミカル品についても、秋以降、回復基調がうかがえるという。
JTTAでは毎年、「例会」として勉強会を開催しており、今年3月には初めてオンライン方式で開催し、関東支部、関西支部から計約60人が参加した。「オンラインであればもっと大勢の参加が可能。次回は日本危険物コンテナ協会、日本危険物倉庫協会にも呼び掛け、参加者を募りたい」と意欲を見せる。
(2021/5/27 カーゴニュース 掲載)
内外輸送(本社・横浜市鶴見区、小幡柾夫社長)では、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、BCP(事業継続計画)の観点から、ハード・ソフトの両面で感染対策を強化している。“非接触”、“非対面”をできる限り実践し、エッセンシャルワーカーとしての責務を果たしていく考えだ。
従来から社内でテレビ会議を実施していたが、よりビジネスに使いやすいオンライン会議システム、関連機器を早期に導入。接触、対面を少なくし、ペーパーレス化にもつながる電子決裁システムをオーダーメイドで開発、運用を開始した。
感染拡大直後から、飛沫感染対策として事務所内各所にアクリルボードを設置。洗面所の蛇口を介したクラスターの発生事例が報道されたことから、事務所の洗面所は、手を差し出すだけで水の出し止めができる自動水栓に全面的に切り替えた。
アルコール消毒液も手をかざすだけで簡単に操作できる非接触型のディスペンサーを導入。タンクターミナル構内での給水設備についても、蛇口をひねることなく、最低限のタッチで吐止水できるものを導入した。
安全対策の一環として事務所内で行っていた朝礼は方式を変更。各チームに分かれて屋外で行い、チーム間の情報共有はホワイトボードを活用。また、全従業員を対象に、定期的かつ時期をずらしながらPCR検査を実施するなど徹底した対策を講じている。
なお、直近の設備投資では、広島支店の桟橋の大規模修繕工事を3年計画で推進。一昨年、昨年は横浜支店と大阪支店で屋外給水タンクの修繕を行った。横浜支店では防油堤内の除草の手間をなくすため、全タンクのコンクリート舗装化を進めている。
(2021/5/27 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は3月25日、2021年度第1回オンライン勉強会を開催した。例年、3月後半に勉強会を実施しているが、新型コロナウイルスの感染リスクがいまだ終息していないことから、オンラインでの開催とし、関東支部から16事業所43人、関西支部から12事業所17人が出席した。
勉強会では総務省消防庁消防研究センター火災災害調査部の塚目孝裕火災災害調査室長が講演した。同センターは我が国唯一の消防防災に関する総合的研究機関で、現場の消防職団員の活動を科学技術の面から支えている。
具体的には、①長期的視野に基づく消防防災に関する研究開発の継続実施②火災、危険物流出事故の原因調査の実施と支援③大規模・特殊災害発生時の専門家集団としての消防活動支援④消防の科学技術関係者の連携の構築と維持、という4つの使命を掲げる。
塚目氏は、同センターの特徴として、屋内で大規模な火災や燃焼の実験を行う「大規模火災実験棟」などを紹介。調査実施状況やここ数年の危険物施設の事故事例、事故を防ぐためのヒューマンエラーの防止策、安全対策について説明した。
(2021/4/1 カーゴニュース 掲載)
明けましておめでとうございます。
当社は社会生活を維持するために不可欠なエッセンシャルワーカーの一員として、社会的責任を果たすためにも、今後は全役員・従業員に対して定期的なPCR検査を実施いたします。
また、毎年1月の恒例行事である伊勢神宮参拝については、状況を考え延期といたしました。
代表取締役社長 小幡 柾夫
日本危険物物流団体連絡協議会(危物協、大森寿明会長)は22日、東京都中央区の交詢社で賀詞交歓会を開催し、日本危険物コンテナ協会(大森会長)、日本危険物倉庫協会(瀬戸口仁三郎会長)、日本タンクターミナル協会(小幡柾夫会長)の会員や関係行政などから230人超が参加した。
大森会長(日陸)は2019年の国内外の出来事を振り返るとともに、20年については東京オリンピック・パラリンピック開催時のリスク回避の必要性に触れ、「我々の業界は安全・安心を確保しながら重要な仕事を担っている。社業を発展させつつ、国民の生活を守っていきたい」と挨拶した。
来賓の国土交通省の金井昭彦大臣官房審議官(公共交通・物流政策)は、「災害物流では、支援物資輸送にとどまらずサプライチェーン全体でどういった対応が可能か踏み込んで考えていかなければならない。物流の課題は山積し、物流政策も新たな局面に入っていくが、物流を発展させる観点で取り組んでいきたい」と述べた。
消防庁危険物保安室の勝本大二郎課長補佐は「危険物施設における風水害時の留意事項を示すとともに、具体的なガイドラインの検討を進めている」と報告。
「危険物はひとたび火がつくと極めて甚大な被害につながる。しかし、危険物は生活に必要不可欠。事故が起きて生活に支障をきたさないよう引き続き安全対策をお願いしたい」と要請した。
厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課の渕岡学化学物質安全対策室長は「昨年は災害による毒劇物の流出事例があった。今年はオリンピック・パラリンピックが開催され、たくさんの人が集まってくるためテロ対策に力を入れている。毒劇物や爆発物の原料になる物質の管理を徹底する必要がある」と語った。
乾杯の発声を日本危険物倉庫協会の瀬戸口会長(築港)が行い、「今日は暦の上で天赦日で、一粒万倍日でもある。縁起のいい日にこうしてテーブルを囲んで皆さんと話ができることに感謝したい」と挨拶。歓談の後、日本タンクターミナル協会の小幡会長(内外輸送)が中締めを行い、「健康に留意し、一緒に良い仕事をしていこう」と呼びかけた。
(2020/1/28 カーゴニュース 掲載)令和2年1月10日(金)、創業以来毎年恒例の行事である伊勢神宮を参拝、豊受大神宮(外宮)から皇大神宮(内宮)の順に、小幡社長はじめ役員外で両正宮の「内玉垣南御門外」におきまして御垣内参拝(特別参拝)を行いました。
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は17日に総会を開いた。役員改選では、小幡会長(内外輸送)、関東支部長の本田隆義副会長(丸善)、関西支部長の太田英之副会長(辰巳商會)がいずれも再選された。総会で小幡会長は、10月から名古屋を事業拠点とするNRSケミカルセンターが新規会員として入会したことを報告し、台風19号にも触れ、各企業の対策とともに会員同士の情報共有の必要性を強調した。
総会後に行われた勉強会では、消防庁消防大学校消防研究センターの西晴樹火災災害調査部長が「危険物施設・危険物の事故事例と安全対策」をテーマに講演した。
西氏は過去の地震による屋外タンク貯蔵所の被害事例などを紹介。津波浸水深が5m以上になるとタンクが移動してしまうなどの被害があり、3m程度だと配管が切れる被害が起きやすいと説明。津波被害予測ツールや液状化の被害などを推定する「石油コンビナート地震被害推定システム」の活用も提案した。
また、2008年の地下タンク貯蔵所からの重油漏えい事故に関しては、ヒューマンエラーの連鎖によって大量の危険物の流出事故につながった経緯を詳しく解説。「ヒューマンエラーが何重にも重なって被害が拡大した例であり、異常時に思い込みを排除して原因究明にあたることが重要」と強調した。
懇親会で乾杯の挨拶を行った太田副会長は「小幡会長のもとJTTAがますます発展し、認知され、地域に貢献する団体を目指したい。常日頃の努力により自然災害の滅災に取り組んでいこう」と挨拶。中締めを担当した本田副会長は「自然災害では予測以上のことがおきているが、リスク管理を再度徹底し、業界として情報を共有していきたい」と述べた。
(2019/10/29 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は6日、2019年度の研修会として札幌市民防災センターを訪問し、29人が参加した。
札幌市民防災センターは、地震体験コーナーや消火体験コーナーなどを備えた施設。各種災害の模擬体験を通じて、防火・防災に関する知識や災害時の行動を学ぶことができる。03年3月にオープンし、13年3月に暴風体験コーナーなど最新の技術を駆使したコーナーを新設、リニューアルオープンした。
研修会では、煙避難体験として、煙を充満させた2階建ての建物内からの避難行動を体験。
また、暴風体験では3Dメガネをかけて、風速30mまでの風を体験(写真)した。このほか震度7の地震体験や消火器を使用しての消火体験を行った。
(2019/6/18 カーゴニュース 掲載)日本タンクターミナル協会は液体危険物の保管と物流を手がける企業からなる業界団体で、広い意味では倉庫業に属している。液体危険物を取り扱う上でのノウハウを必要とすることに加え新規参入が困難なターミナルを所有していることなどから物流に欠くことのできない重要な役割を果たしている。
ここにきてタンクターミナルの業務内容は従来の保管だけでなく、荷姿の変更・小分け・加温のような流通加工も加わり多様化している。様々な作業に対応した設備の導入や品質確保に向けた取り組みにも積極的だ。
一方、タンクターミナル業界では作業環境の安全対策を進める動きが活発化している。液体危険物を取り扱うことから、従来より積極的な対策がとられてきた同業界ではあるが、近ごろの安全意識の高まりやコンプライアンスを重視する動向を受け、その傾向がより強まってきている。「安全対策として不可欠なのは適切で計画的な設備の補強です。業界では、高度な品質管理をする上でも設備投資は重要な取り組みで、安全性の向上により顧客の高い信頼が得られるとみています」と日本タンクターミナル協会の小幡柾夫会長は解説する。
数年前に比べ同業界は活況を呈している。化学工業ではプラントの統廃合や再編が行われてきたが、その影響は受けていない。さらにタンクターミナル業は参入企業が限られることから設備の増設もみられている。
安全対策が最大のテーマである同業界だが、その取り組みは設備投資だけにとどまらない。「安全の標語を掲げるだけでは不十分で本物の安全安心を現場で身につけることが重要との姿勢で臨んでいます。例えばヒヤリ事例にしても報告件数を競うだけでなく情報を共有し現場の意識として生かせるような人材育成が必要です」(小幡会長)。
業界団体としても勉強会などで安全に取り組んでいる。勉強会は単に聴講するだけでなくディスカッションなどを通し情報の共有や交換も進めれば、業界全体の安全意識を底上げすることで事故防止につながると期待している。
宅配なども含め一般物流業界では運賃の値上げが目下の関心事となっているが化学品物流業界でもこのところ運賃は上昇している。ただこれは一時期物流費の削減圧力が強く長期にわたって運賃が低い水準に抑えられ続けていたのがもとに戻っていると見ることもできる。
物流業界では繁忙と人手不足が課題となっているが、他の物流分野に比べタンクターミナル業界の離職率は低いとされる。同時にタンクターミナル業界でも多品種小ロット化のような需要環境の変化への対応に加え安全対策を進めるうえでも人材確保がテーマとなっている。
液体危険物を手がけタンクなどの設備も要するなど物流の中でもタンクターミナルは独自の役割を担っている。「タンクターミナル業界は液体危険物を専門に扱うニッチな業種ですが、物流業の中では小さくとも社会に不可欠であることを知っていただければ幸いです」と小幡会長はその意義をアピールする。
(2019/3/29 日経産業新聞 掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は12日、東京都内で19年度例会(勉強会)を開催し、関東支部、関西支部の会員など43人が出席した。今回は関西地区で甚大な被害をもたらした、昨年9月4日の台風21号によるタンクターミナルの被害について関西支部から報告するとともに、情報共有の場を設けた。また、消防庁危険物保安室の内藤浩由課長補佐が「最近の事故および危険物行政の動向について」をテーマに講演した。
昨年の台風被害について関西支部の会員のタンクターミナル会社からできる範囲で被害の状況を公開してもらい、同支部でまとめたものを画像や動画を交えて報告した。岸壁にコンテナが漂着している様子や施設の冠水、設備の破損など各種被害について説明。施設の修繕にあたって操業を続けながら施工ができる「WKカバー工法」、ポータブル発電機、非常用のアナログ回線、発電機のレンタルなど有効だった取り組みも紹介された。
講演で内藤氏は、昨年9月に消防機関および関係事業者団体に通知した風水被害発生時における危険物保安上の留意事項について説明。コンテナヤードでの強風による荷崩れ、高潮によるコンテナ流出、積み荷のマグネシウム火災発生を受け、屋外にある容器コンテナは高所へ移動し、ワイヤーや金具で相互に緊結、重いものを下方に積むことや、移動タンク貯蔵所を高台等へ移動することなどが盛り込まれている。
消防庁では東日本大震災を踏まえ、危険物施設における津波被害の防止・軽減策を予防規定に追加し「危険物施設の震災対策等ガイドライン」を策定。一方、平成30年7月豪雨や台風21号等により危険物施設でも豪雨による浸水被害や台風に伴う強風・高潮による多数の被害が発生していることを受け、激甚化する気象災害に備えた危険物施設の安全対策を確立が急務と判断。調査検討に着手し、技術的な検討を進めていくとした。
(2019/3/19カーゴニュース誌掲載)
日本危険物物流団体連絡協議会(大森寿明会長)は24日、東京都中央区の交詢社で新春賀詞交歓会を開催し、日本危険物コンテナ協会(大森会長)、日本危険物倉庫協会(瀬戸口任三郎会長)、日本タンクターミナル協会(小幡柾夫会長)の会員や関係行政から多数参加した。
大森会長(日陸)は、昨年多発した自然災害と世界の異常気象、米中貿易摩擦、英国のEU離脱や欧州の政治不安、日韓問題など世界情勢について説明し、「我々の業界は安全を第一に世界の平和のために尽くさなければならない。世界各国で事業展開している会社もあるが、ロールモデルとなるべくリーディングロールを果たしてほしい」と挨拶した。
来賓の国土交通省の松本年弘大臣官房物流審議官は、物流分野の生産性の向上に向け、非効率な商慣習の是正や荷主との連携・協働の意義を強調。危険物物流における共同物流や新技術の活用に期待を寄せるとともに、「安全が最優先であり、技術の習得など計画的な人材育成をお願いしたい」と述べた。
消防庁危険物保安室の渡辺剛英室長は、昨年の台風による危険物施設被害や神戸・六甲地区でのタンクコンテナの荷崩れ、海水が入ったことによるマグネシウム火災に触れ、「昨年9月に注意喚起を行ったが、豪雨や台風被害を調査、分析中。来年度には、ガイドラインを検討し、予算要求する」と報告。
厚生労働省医薬・生活衛生局の淵岡学医薬品審査管理課化学物質安全対策室長は、「昨年毒物劇物取締法が改正され、国の登録期限が都道府県に移管され、手続きの時間が短縮された。国としても、どこに、どれだけの毒劇物があるかに関する情報を共有できるシステムを構築していく」とし、テロ対策における毒劇物の管理強化の必要性を訴えた。
乾杯の挨拶で日本タンクターミナル協会の小幡会長(内外輸送)は、昨年9月の台風によるタンクターミナル被害に触れ「気候も大きく変わり、これまで想定外だったことを想定内とし、防災意識を高めて備える必要がある」と強調。
中締めは、日本危険物倉庫協会の瀬戸口会長(築港)が行い、「コンテナドレージ不足をはじめ課題は山積みだが、一つひとつ解決し、一体となって前に進みたい。危険物の物流を担う者として安全第一でやっていきたい」と締めくくった。
(2019/1/31 カーゴニュース 掲載日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は18日、大阪市内で総会を開いた。
役員改選では、小幡会長(内外輸送)、太田英之副会長(辰巳商會)が再任され、新たに本田隆義氏(丸善)が副会長に就任した。
小幡氏は、「業界全体としては引き続き好調であると思われるが、今年の夏は豪雨、台風、地震と自然災害が頻発し、物流の混乱はもとより、タンクターミナル自体にも被害が発生した」と報告。
内外輸送の広島・横浜・大阪支店の被害状況を具体的に説明した上で、「今回改めて自然の力、猛威には人間の力では太刀打ちできないということを思い知らされた。自然災害やリスクに対する備え、対策を真剣に考えていかなければならないということを痛感させられる出来事となった」と述べた。
さらに、「今後もこういった災害は起こりうる。風災や水災については、年々ひどい状況になっている。JTTAとしても、対策を考え、実施する上で皆様の参考になるように情報を交換し合い、共有するような機会を設けて、お互いに活かすことができればと思っている。被害の話はなかなか言いにくい部分もあるが、お互いの経験を生かせるということが何よりも大切」と協力を呼び掛けた。
(2018/10/30 カーゴニュース 掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)は、大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で2018年度定時総会を開催した。
小幡会長は「業界全体としては引き続き好調に推移しているが、今夏は豪雨、台風、地震と自然災害が頻発し、物流やタンクターミナルにも被害や影響が出た。こうした自然災害やリスクに対する備えを改めて真剣に考えなければならない。今後もこういった災害は起こり得ると想定されることから、当協会としても対策を考え、実施するうえで会員各社の参考になるように情報を交換し合い、共有するような機会をぜひ設けて互いに生かすことができればと思っている」とあいさつした。
今年度の活動報告に続き新役員、次年度予算、活動計画が承認された。
(2018/10/26 化学工業日報 掲載)
内外輸送は、液体危険物物流のパイオニアとして長年培ってきた経験やノウハウを生かしたマルチワークステーション(MWS)を引き続き活用しながら、タンクターミナル事業の充実を図っている。近年、化学業界で進展している少量・多品種化傾向に対応し、保温や加温、窒素パージなど多様な貨物の性状・規格およびニーズに応じた最適設備を保有。「MWSは、スポット、小ロット、多品種に対応可能でなければならない。これまで当社が積み上げてきた経験値を生かしつつ、MWSを活用した高品質なサービスを今後も提供していく」(小幡柾夫社長)考え。
同社は1938年、専売アルコールの流通管理体制を確立するために発足。その後、複数あったローリーやドラム缶の充填場を一部集約し、ローリーからドラム缶、一斗缶への移し替え・小分け配送をいち早く77年から手がけていた。以来、安全・安心・信頼をモットーに、工業用アルコールや酒類原料用アルコールをはじめ、石油化学製品、液体毒物劇物および高圧ガスの保管・輸送、さまざまな荷姿変更・流通加工を行う物流サービスを提供している。
現在は主要港からのアクセスに優れる本社・横浜、名古屋、大阪、広島の各事業所を主力拠点に効率的な物流を提案。屋外タンクへのアルコール・石油製品などの液体危険物や液体毒劇物の保管に加え、屋外タンクからローリー、IBC(中型容器)、ドラム缶、小缶などへの充填作業も行う。
タンクターミナルは物性や粘度、引火点、温度管理、水溶性、着色性、臭気などが異なる多様な化学品を取り扱うため、それぞれに合わせた技術やノウハウなど高度な知識が必要。加えて近年の小ロット化傾向に対応したISOタンクコンテナやドラム缶への荷姿変更が求められている。一方で、ドラム缶からの抜缶作業やタンクローリーへの移し替えもあることから、多様なニーズに対応可能な体制を各事業所で整えている。
さらに最新の分析機器を活用した高度な品質管理を行うとともに、取り扱う化学品に応じてゴーグルや手袋、マスクといった保護具も変更するなど安全対策にも積極的に取り組んでいる。
(2018/9/7 化学工業日報 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は6月21日、2018年度研修会として鹿児島県いちき串木野市の日本地下石油備蓄の串木野事業所と「ちかび展示館」を訪問し、25人が参加した。同事業所の備蓄容量は175万kℓで日本で使用する石油量の4日分に相当する。なお、JTTAとして備蓄基地での研修は今回で7ヵ所目となった。
串木野国家石油備蓄基地は国内で使われる石油のほとんどを輸入に頼っている日本で、石油(原油)を備蓄するための基地。備蓄方式は地下の岩盤に穴を掘ってその中に原油を貯める方式で、1950年代にスウェーデンで開発され、その後世界に広がった。岩盤タンクの周りにある地下水がタンクの中の原油を封じ込めているため、原油は漏れることなく備蓄され、日本地下石油備蓄ではこの原油の維持管理を担っている。
同事業所の用地面積は地上施設地区が5ha、貯油施設地区26ha。地下岩盤備蓄タンクとして常圧貯蔵横穴水封固定水床式(高さ22m、幅18m、長さ555m)タンクを10基、地上荷役施設(操油設備、用役設備、電気計装設備、公害防止設備、安全防災設備、管理施設等)、海上荷役施設(10万DWT級一点係留浮標式係留設備1基)を備える。海底原油配管は全長2300mとなっている。
地下石油備蓄基地建設時のタンク掘削の際に使用した作業トンネルの入口部を利用してつくられたのが「ちかび展示館」で、「石油コーナー」や「基地のしくみコーナー」など4つのコーナーで構成。石油の重要性と地下備蓄の仕組みを分かりやすく体験・学習することができ、参加者は「ちかび展示館」での説明を興味深く聞きながら、地下備蓄についての知識を深めた。
(2018/7/5カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、鹿児島県いちき串木野市で「JTTA平成30年度研修会」を開催した。同市内の石油備蓄企業である日本地下石油備蓄・串木野事業所および、ちかび展示館で、175万キロリットルの備蓄容量を持つ地下施設や貯油施設などの見学・研修を実施し、会員企業から25人が参加した。
見学したのは、高さ22メートル、幅18メートル、長さ555メートルの常圧貯蔵横穴水封固定水床式地下岩盤備蓄タンクのほか、操油設備や用役設備、電気計装設備、公害防止設備、安全防災設備、管理施設などの地下荷役施設、10万DWT級1点係留浮標式係留設備である海上荷役施設、2300メートルの海底原油配管など。
ちかび展示館は、この地下石油備蓄基地建設時のタンク掘削の際に使用した作業トンネルの入口部を利用して作られたもの。地下備蓄の仕組みなどを分かりやすく体験・学習できる施設となっています。
(2018/6/29 化学工業日報 掲載)内外輸送はタンクターミナルをはじめ、危険品や高圧ガス倉庫などの貯蔵施設を構えるとともに、全国を網羅する物流ネットワークを駆使して輸送までの自社一貫体制を構築している。堅調な需要を背景にタンクターミナル市場はタイト基調で推移しており、業界内で新増設やM&A(合併・買収)が活発化する一方、同社は人材や安全対策、物流効率化などに重点を置く。小幡柾夫社長(日本タンクターミナル協会会長)に今後の方策や見解を聞いた。
▼…タンクターミナルの足元の事業環境は。
「稼働率は総じて高水準を維持しており、ほぼ100%で推移している。こうした状況を背景に、タンクの新増設や危険品倉庫の建設などを進めている企業もあるが、当社としてはそうしたハード面だけでなくソフト面の充実が重要と考えている」
▼…具体的にはどういった点でしょう。
「比重や粘度が異なる多様な化学品を取り扱うため、従来は技術やノウハウの継承で対応してきた。しかし、それが難しくなってきている現状を受け、人材の質の維持を図ると同時に、マネジメント力や物事を見抜く力などを持った人員を適材適所に配置することが重要だ。安全対策にしても人的要因が占める割合や負担が大きいことから、AI(人工知能)など先端技術の活用による自動化・機械化の可能性も並行して探るべきだろう」
▼…そのために必要な取り組みは。
「常に『現場力』を高めることが必要だ。とくにタンクターミナルは危険物を扱うため、いわゆる『報連相』しやすい体制を整えなければならない。ヒューマンエラーやトラブルを防ぐためにも、悪い事象こそ素早く正直に報告することが求められる。そのためにも従来は職人気質的な部分に頼ってきた作業に対応できる人材の育成や人材教育に重点を置き、現場における一層の体制強化につなげていく」
▼…現状の課題や問題点について。
「昨今いわれている人手不足や賃金などの労働環境については、当社としてもタンクターミナル業界全体としても決して悪い方ではないと思っている。働き方改革が叫ばれているが、業種や業態によって労働条件などが異なるのは当然で、一律に実施することに対しては疑問を感じている。スローガンや目標を打ち出しただけで仕事や作業を行ったような雰囲気が生まれることも散見されるが、実行や中身がともなわなければ意味がない」
▼…上昇傾向といわれる物流費に対しての見解を。
「以前から低位横ばいが長期にわたって続いたと考えており、現在の状況は上昇や値上げというよりも、ようやく是正されてきたとの認識を持っている。もちろん当社や業界でも物流コストを抑えるための自助努力は継続しているが物流費には昔のように聖域とせず、荷主や顧客との協力関係を維持しながら適性な料金に設定されることが最善ではないだろうか」(聞き手=及川紳一郎)
(2018/6/8化学工業日報 掲載)
液体危険物を大量に保管するタンクターミナル 。物流業界の中では“装置産業”的な要素が強い業種だが、一方で、省力化・機械化のハードルが高く、ヒューマンエラーのリスクの大きさなど“人”の占める割合も大きい。日本タンクターミナル協会(JTTA)の小幡柾夫会長に業界の概況や人材育成について聞いた。
(インタビュアー/石井麻理)
タンクターミナル業界では、最近は活発な設備投資やM&Aの動きも見られるようになりました。
小幡 業界全体としてタンクはタイトです。タンクターミナルはその事業用地が希少なこともあって、新規参入のハードルが高く、どちらかというと需要が供給を上回る状況が続いていました。ここへ来て、既存の事業者が燃料系のタンクを買収するケースも見られ、タンクの供給が少しずつ増えてきています。今後もこうしたM&Aは想定され、将来的に内需が縮小した時に供給過多となる懸念もあります。
仮にそうなっても、価格競争ではなく、サービス品質で競う方向に意識を向けなければなりません。業界全体として安全・品質への意識は高く、いまでもサービス品質は優劣つけがたいかもしれませんが、それでも品質レベルを上げるためにやれることはまだたくさんあると思っています。
物流業界全体として労働力不足が深刻化していますが、タンクターミナルではどうですか。
小幡 まず、一般論として若い人の仕事に対する価値観が変わってきています。「転勤したくない」「残業はしたくない」など、ライフスタイルが仕事中心からプライベート中心に変わってきています。そういう中で、タンクターミナル業界の給与水準は他の業種と比べて悪くなく、また、夜間の作業がありません。残業が少なく、家族との時間を大事にできますので社員の定着率がよく、他の業界から転職してくる人もいます。物流業界と一括りにはできず、タンクターミナルは今の若い人が理想とする仕事の条件に近いのではないかと感じます。
そうすると、トラックや倉庫のように「働き方改革」への対応で頭が痛い なんてことはないのですね。
小幡 時間外労働が少ないという意味では、ほぼ対応はできていると思います。ただ、個人的には「寝食を忘れて仕事に打ち込む」という経験があってもいいのではないかと思うのです。もちろん、ずっとそれが続くようではいけませんが…。また、社員教育をしっかりやろうとすると業務時間内にはできず、どうしても業務終了後の「時間外」になってしまいます。「残業や長時間労働はいけません」といういまの風潮で、「早く仕事を覚えたい」「仕事ができるようになりたい」という志までなくされては困ります。
今後も人が関与する部分が相当残る
「働き方改革は」は、一方では仕事の生産性を高めようという狙いもあります。タンクターミナル事業の機械化・省力化についてはどう考えますか。
小幡 2016年に危険部施設で起きた火災事故の5割弱が人的要因ということです。ヒューマンエラーを未然に防ぐためにAI活用の可能性があるのか検討していく必要もあります。ただ、同じ危険物でもガソリンなど燃料は品種が限られているため機械化しやすいのですが、ケミカルは種類が様々で、物性、比重、粘度も異なります。とりわけ、パブリックタンク(営業用タンク)の場合、タンクに入れる製品が都度変わりますので、機械化が難しく、今後も人が関与する部分が相当残るだろうと考えています。だからこそ社員教育が重要です。
では機械化に頼らず、ヒューマンエラーをどう防いでいくのでしょう。これはタンクターミナルに限らず、物流会社にとって永遠の課題だと思いますが…。
小幡 作業のミスをする人の原因を辿ると、その人の性格的なところにも原因があります。性格を見極め、場合によってはリスクの少ない仕事に従事してもらうことも必要でしょう。タンクターミナルは大量の危険物を保管し、かつ人が関与する部分が大きいだけに、「手遅れ」になっては困るわけです。人員配置について「適材適所」と言われますが、現実的にはそれほど選択の余地はありません。だからこそ、採用の段階で履歴書ひとつをとっても、書き方であるとか証明写真の貼り方など何らかの“シグナル”を感知することが重要になります。
絶対に緩めてはならないポイントを押さえる
そういったリスク管理も社会的責任ということですね。普段の仕事ではどういう点に注意したらいいと思いますか。
小幡 人材育成に関しては、長所を伸ばし、短所は会社、すなわち教育する側が補い、プラスに持っていく努力をすべきです。例えば、作業ミスや事故を防止するため、作業員本人が行っている実際の作業風景を録画し、その画像を教育に活用することも有効な手段だと思います。「模範ビデオ」を見せても意味がなく、本人の画像だからこそ「ミスや事故につながりやすいのはどういう作業のやり方か」理解できるのです。
人は集中した状態がずっと続くものではなく、締めるところ、緩めるところのメリハリが必要です。仕事においても絶対に緩めてはならないポイントを押さえること 。これが一番大事だと思います。昨年は大企業の不祥事が報じられましたが、その都度、「原点に戻る」「初心に戻る」と言われます。しかし、危険物を扱う我々の仕事は、毎日が「原点」「初心」でなければなりません。重要なのは、作業を始める時に常にスイッチが入る状態にしておくことです。
(2018/5/29 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は3月29日、東京都内で例会(勉強会)を開催した。関東支部、関西支部から44人が参加。総務省消防庁消防研究センターの西晴樹火災災害調査部長が「屋外タンク貯蔵所の事故事例と安全対策」をテーマに講演した。
西氏は屋外タンク貯蔵所の事故防止に向け、屋外タンクの地震被害、危険物受け入れ中のタンク火災、内部浮き蓋の沈没事故、タンク周辺施設の液状化被害、危険物流出などの事故調査事例と検証結果を紹介。
地震時にタンクや周辺施設の異常・被害発生について注意を払うべき箇所を把握し、事故・被害のより効果的な予防対策、迅速で的確な応急対応・点検を行うため、「石油コンビナート地震時被害推定システム」の活用も提案した。
懇親会で乾杯の音頭をとった関西支部の土井政之氏(アスト取締役第二事業部長)は、「ご講演には身近なテーマを盛り込んでいただいた。これを機に会員の安全対策が向上する」と挨拶。
関東支部の関谷和孝氏(東京油槽営業部顧問)も有意義な研修であったことを強調し、会を締めくくった。
(2018/4/5 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、東京都港区の国際文化会館で例会(勉強会)を開催した。同協会の関東および関西支部の会員、関係者ら44人が参加した。
勉強会では、総務省消防庁消防大学校 消防研究センターの西晴樹火災災害調査部長による「屋外タンク貯蔵所の事故事例と安全対策」と題した講演が行われた。近年の屋外タンクや同周辺施設における地震や火災などにともなう事故・被害事例を挙げながら、これまでの調査事例に基づく事故原因や具体的な安全・防止対策を解説。石油コンビナートの地震時被害推定システム構成なども紹介し、「こうしたものを活用することによって、今後の安全・予防策に寄与することを期待したい」との見解を示した。
その後、参加者による懇親会が行われた。
(2018/4/3 化学工業日報 掲載)日本タンクターミナル協会(小幡柾夫会長=内外輸送社長)は19日、東京都千代田区の紀尾井カンファレンスで2017年度の定時総会と例会(勉強会)を開き、総会には関東支部、関西支部合わせて37人、勉強会には総勢42人が出席した。
総会では17年度活動実績と18年度の予算・活動計画などが承認された他、役員人事では新たに監事としてセントラル・タンクターミナルの中山覚横浜事業所長が選任された。
総会の冒頭挨拶に立った小幡会長は「タイトな需給バランスの中で、タンクターミナルは高い水準で稼働している。当面の危険物貯蔵の需要は、堅調に推移すると見込んでいる」と市況について述べた。また、勉強会について「本日は、屋外タンク貯蔵所に特化した内容を学ぶが、研修会でこのテーマを扱うのは初めてとなる。有益な内容を持ち帰っていただきたい」と強調した。
勉強会では消防庁危険物保安室の岡澤尚美課長補佐が「昨今の危険物行政の動向について」と題し、屋外タンク貯蔵所にかかわるこれまで発生した事故と法令改正の内容や2014~16年に実施した屋外タンク貯蔵所の耐震安全性の調査検討について概要を説明した。
調査は、南海トラフ地震と首都直下地震を想定したもので、屋外タンク貯蔵所の「タンク本体」「タンクの立地する基礎・地盤」「浮き屋根」の耐震安全性について、シミュレーションによる検証を実施した。検証の結果、タンク本体では、南海トラフ地震と首都直下地震のそれぞれの場合でも、対象としたタンクの安全性には問題がなかった。
基礎・地盤については、地盤改良されたタンク直下の地盤で沈下が予測されたものの、タンク本体への影響は確認されなかった他、タンク直下と周辺部の地盤の沈下量の差もタンク本体や基礎部分に影響を与えることはなかった。
浮き屋根の安全性についても、強度は許容値を満たしていた。これらの調査により、「タンク本体」「基礎・地盤」「浮き屋根」について、危険物の大量流出や全面火災につながる油面の露出など大きな被害が生じる可能性は低いと判断された。
講演ではこのほか、16年度に「火災危険性を有するおそれのある物質等に関する調査検討会」が実施した調査の概要が報告された。また、消防庁が16年7月から運用を再開した「危険物災害等情報支援システム」などが紹介された。同システムは、事故災害発生時での危険物の特性に対応した応急措置の指針を示すもので消防庁ホームページ内(https://internal.fdma.go.jp/kiken-info/)から利用できる。
(2017/10/26 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、東京都千代田区の東京ガーデンテラス紀尾井町・紀尾井カンファレンスで2017年度定時総会を開催した。
小幡会長は冒頭、「タンクターミナルは受給がタイト基調のなか高稼働率が続いており、今後も危険物の貯蔵需要は堅調に推移すると見込まれる。こうしたなか、今回初めて定時総会と同日開催で屋外タンク貯蔵所に特化した勉強会を行うことを決めた。当協会として、このような新たな取り組みを引き続き増やしていき、会員各社の事業活動に一層寄与していきたい」とあいさつ。
総会では今年度の活動報告に続き、新役員、次年度予算および活動計画が承認された。その後、消防庁危険物保安室の岡澤尚美課長補佐による「昨今の危険物行政の動向についてⅡ」と題した講演が行われたほか、参加者による懇親会が催された。
(2017/10/25 化学工業日報 掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は6月26日、研修会として沖縄石油基地(沖縄県うるま市)を訪問し、17社25人が参加(写真)した。
同社は1973年4月に設立され、80年3月から操業開始。原油の貯蔵および受払作業がメインで、原油保管タンク45基、計約450万klの保管能力を持ち、これは日本の原油使用量の約1週間分に相当する。
敷地内には、国家備蓄用タンク26基、産油国共同備蓄用タンク13基、開放検査用として6基を配備している。
2016年2月には、労働安全衛生のOHSAS18001の認証を取得し、同3月には無災害労働時間500万時間を達成した。
(2017/7/6 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、沖縄県うるま市で「JTTA平成29年度研修会」を開催した。同市内のJXTGエネルギーとコスモ石油の共同出資会社である沖縄石油基地で、合計約450万㌔㍑の保管能力を持つ原油保管用タンクや日本・サウジアラビア共同プロジェクトである備蓄用タンクなどの見学・研修を実施。会員企業から25人が参加した。
JTTAでは会員の人材育成やスキルアップ支援などに重点を置く方針を政策の一つに掲げており、その一環として研修会を継続して行っている。
(2017/7/4 化学工業日報 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、国際文化会館(東京都港区)で恒例の勉強会を開催した。「昨今の危険物行政の動向について」をテーマに講演した総務省消防庁危険物保安室の竹本吉利課長補佐は、危険物にかかわる事故事例などを挙げながら具体的な安全・防止対策を解説。想定されるリスクに対する情報共有や事故状況の速やかな開示・把握などの重要性を指摘するとともに、危険物を扱う事業所と消防とのさらなる連携強化が必要との認識を示し、災害低減に向けた安全管理対策の徹底を呼びかけた。
危険物施設における事故原因をみると、火災は維持管理や操作の不手際など人的要因が多数を占める一方、流出事故は腐食疲労など経年劣化による物的要因が約6割以上となっている。
こうした状況に対し消防庁では、異常への監視方法や判断指標、異常発生時における緊急停止作業など必要な応急対応手順の周知徹底を廃油施設などに要請。化学工場などは点検・保守作業にともなう圧力・温度変化や洗浄剤使用時による火災危険性の有無確認などの徹底を求めている。
新たな事故防止対策としては、危険物などにかかる「重大事故」の発生防止を目標に設定。火災・流出事故にかかる「深刻度評価指標」を用いた統計分析により、深刻度が最も高いレベルとなる事故の発生防止に取り組んでいる。2016年度からは「危険物等事故防止対策実施要領」として実施事項を毎年度取りまとめるとし、竹本課長補佐は「こうした取り組みによって、まず重大事故の発生ゼロを目指したい」とした。
16年度の同実施要領によると、保安教育の充実による人材育成・技術の伝承、想定されるすべてのリスクに対する適時・適切な取り組み、第三者の客観的な評価など企業による体制作り、地震・津波対策の再検証と実施を主な対策として掲げている。危険物関連施設などにおける自動制御化の進展や業務の細分化・専門化にともない事故やトラブル経験が減少しており、現場の危険予測・対応能力の弱体化につながるリスクが高まっていることを踏まえ、「安全にかかる技術の伝承や人材育成はこれまで以上に重要事項となっている」と指摘した。
重大事故の原因・背景に関する共通点としては、リスクアセスメントの内容不十分、情報共有・伝達の不足や安全への取り組み形骸化などが挙げられた。日本企業は「責任感の強さなどから自己で処理しようとする傾向があるものの、通報の早期化や事故情報・状況の速やかな開示など事業所と消防のさらなる連携強化が結果的に被害の拡大を防ぐ」との認識を示した。
(2017/5/2化学工業日報 掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は13日、例会(勉強会)を開催し、関東支部、関西支部から計42人が出席した。消防庁危険物保安室の竹本吉利課長補佐が昨今の危険物行政の動向について講演。竹本氏は「事故防止のメインプレイヤーは各事業所」と強調し、最近の重大事故の原因・背景にかかる共通点として①リスクアセスメントの内容・程度が不十分②人材育成・技術伝承が不十分③情報共有・伝達の不足や安全への取り組みが形骸化――を挙げた。
2015年中の危険物施設における事故件数は580件で前年より19件減少したが、最も事故件数が少なかった1994年に比べ約2倍。一方で94年から危険物施設数は約4分の3に減少している。火災事故(215件)の発生原因では、維持管理や操作にあたっての不手際など「人的要因」によるものが多く、流出事故(365件)では物的要因によるものが多くを占め、とくに「腐食等劣化」が全体の約66.5%と目立つ。
近年、化学メーカー工場で起きた危険物等にかかる主な事故を紹介し、共通点として「想定していない手順の不手際や、通常とは異なる条件での操作で化学品の重反応が加速し、爆発する事故が立て続けに起きた。これらはリスク管理や細部を確認することにより防ぐことは可能」と指摘。通常時と異なる作業を行う際にリスク点検の必要性を強調した。
事故が起きた際、「まずは自分たちだけで対応しようとし、消防機関への通報が遅れる例が散見される。想定よりも消火時間がかかり、事業所の被害が拡大してしまう。役割分担し、事故が起きたら直ちに消防機関に通報し、駆け付けた消防と一緒に安全な消防活動を行うことで早期に鎮火し、事業所被害の軽減につながる」とし、アドバイザー的立場にある消防機関の情報・知見の活用を呼び掛けた。
消防庁では、02年に危険物等事故防止対策情報連絡会を発足。03年度には「危険物事故防止に関する基本方針」を策定し、「事故件数および被害を1994年頃のレベル以下に下げる」という目標を設定。毎年度「危険物事故防止アクションプラン」を策定し、関係者で取り組みを実施してきたが、最近の事故が増加傾向で、目標達成できておらず、軽微なものから重大なものまで事故を同じ1件として数えていた。
そこで同基本方針を廃止し、昨年3月にヒューマンエラーに起因する事故を低減するため、連絡会のメンバーとして人間工学・失敗学・心理学の専門家を追加。「危険物等にかかる重大事故の発生を防止すること」を新たな目標として設定。危険物施設における火災・流出事故にかかる「深刻度評価指標」を用いた統計分析により、深刻度が最も高いレベルとなる事故を「重大事故」として今年度中に分析する。
懇談会では、関谷和孝関東支部長(東京油槽)が講演を振り返り、「危険物の事故事例を心、頭に入れて事故のないタンクターミナルをめざそう」と挨拶。懇談会では危険物物流のトピックスについて情報交換が積極的に行われた。土井政之理事(アスト)が閉会の挨拶を担当し、「この会がますます発展してきているのは小幡会長(内外輸送)のおかげ。これからも発展していきたい」と述べた。
(2017/4/20 カーゴニュース 掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、東京都港区の国際文化会館で例会(勉強会)を開催した。同協会の関東および関西支部の会員、関係者ら42人が参加した。
勉強会では、総務省消防庁危険物保安室の竹本吉利課長補佐による「昨今の危険物行政の動向について」と題した講演が行われた。危険物にかかわる事故事例などを挙げながら具体的な安全・防止対策を解説するとともに、保安教育の充実に向けた人材育成・技術の伝承や想定されるリスクに対する適切な取り組みなどの重要性を指摘。「情報共有や事故状況の速かな開示・把握など、危険物を扱う事業所と消防とのさらなる連携強化が必要」との認識を示した。
その後、参加者による懇親会が行われた。
(2017/4/18 化学工業日報 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、大阪府北区のホテルグランヴィア大阪で2016年度定時総会を開催した。
小幡会長は冒頭のあいさつで「今年度は日本タンクターミナル協会の新たな仲間として、姫路タンクターミナル社が加入された。これによって当協会の会員数は関西支部が15から16事業所となり、関東支部の16事業所と合わせた32事業所会員会社によるますます活発な協会活動を大いに期待する」と語った。
その後、今年度の活動報告に続き、新役員、次年度予算および活動計画が承認された。
(2016/10/25 化学工業日報 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は17日、大阪市内で定時総会を開催した。2016年度は、日本危険物物流団体連絡協議会(危物協、大森寿明会長)との連携を推進するとともに、例会(勉強会)および研修会を開催し、会員企業の知識の向上とコミュニケーション強化を図る。
小幡会長(内外輸送)は、「2016年度はJTTAに新たな仲間として、姫路タンクターミナルが加入され、協会の会員数は関西支部が15から16事業所となり、関東支部16事業所と合わせて32事業所会員各社でますます活発な協会活動を大いに期待している」と挨拶した。
なお、役員改選では、セントラル・タンクターミナルの北中伸幸上級執行役員営業部長・ILS部担当が理事に新任した。
(2016/10/25 カーゴニュース 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA)関西支部はこのほど、大阪府枚方市で例会(勉強会)を開催した。各種消火システムや防災関連機器などを手掛ける同市の初田製作所で工場見学や泡消火薬剤の放射体験などを実施。会員企業のうち13社・31人が参加した。
勉強会では、初田製作所による消火器の説明や展示施設での消火器および最新の消火設備見学のほか、工場内における鉄板から消火器ができるまでの製造現場、消火薬剤のリサイクル作業などを見学。また、実験棟では危険物タンクエアフォームチャンバーからの泡消火薬剤放射をはじめとするさまざまな消火設備を実際に起動させて体験した。
(2016/8/2 化学工業日報 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、北海道苫小牧市で「JTTA平成28年度研修会」を開催した。同市の苫小牧港・勇払埠頭で日本通運のコンテナ船および港湾荷役施設の見学・研修を実施。会員企業から21人が参加した。
JTTAでは会員の人材育成やスキルアップ支援などに重点を置く方針を政策の一つに掲げており、その一環として研修会などを継続して行っている。
(2016/7/28 化学工業日報 掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は14日、北海道苫小牧港で2016年度の研修会(写真)を開催し、21人が参加した。苫小牧港勇払ふ頭で、日本通運(本社・東京都港区、渡邉健二社長)のコンテナ船および港湾荷役を見学。「百聞は一見にしかず」と小幡会長(内外輸送)が話したほか、参加者の中には、大きな船を初めて間近で見たという人もあり、タンクターミナル事業とも接点のある海上輸送について学ぶ有意義な機会となった。
JTTAでは、従来は秋の総会と同時に開催していた研修会を、近年は分けて開催している。研修会はタンクターミナル事業に限らず、物流にかかわる幅広い知識を身に付けるとともに、会員相互のコミュニケーションを深めることも狙い。今回は、日通の協力により船の操舵室も見学することができ、参加者は船の内部や港湾荷役に関する説明を興味深く聞いていた。
JTTAがホームページ(HP)で公表している「平成28年度石油コンビナート等における災害防止対策の推進について」によると「安全教育の実施」の一環として、石油コンビナート地区や会員会社等の、施設見学を目的とした研修会(年1回)を実施することとしている。近年はメーカー工場なども見学した。
(2016/7/26カーゴニュース 掲載)
内外輸送(本社・横浜市鶴見区、小幡柾夫社長)の広島支店(広島県坂町)では10日、広島市安芸消防署の危険物災害訓練に協力した。危険物安全週間の取り組みの一環として、油槽所を対象とした消防・海上合同訓練を実施し、危険物災害に対する活動能力の向上を図ることが主な目的。一次災害(タンクローリー、屋外タンク火災)、二次災害(油流出事故)を想定し、ヘリや消防艇、巡視艇なども出動する大規模な訓練(写真)となった。
訓練には、内外輸送広島支店のほか、広島市安芸消防署、広島市消防航空隊、広島市南消防署、広島海上保安部、広島県海田警察署、坂町、坂町消防団、広島地区排出油等防除協議会、昭和シェル石油広島油槽所、綜合エナジー坂油槽所、日本アルコール販売広島支店の計12機関が実施機関として参画した。
なお、内外輸送広島支店の敷地内には、一般取扱所(ローリー積場等)、屋内貯蔵所(倉庫)、屋外貯蔵所のほか、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類等の屋外タンク18基を設置。消防用設備として貯水槽2ヵ所、固定式放水銃、泡モニター銃、第三種エアホーム泡ヘッダー設備、第四種および第五種消火設備を備え、海上防災用の作業船およびオイルフェンス等、防除資機材も配備している。
(2016/6/23 カーゴニュース 掲載)
内外輸送は10日、広島支店(広島県安芸郡坂町)で大規模な油槽基地危険物災害訓練を実施した。官民の防災関係者ら多数が参加、また船艇、車両、ヘリコプターも動員しての訓練となった。
今回の訓練は危険物基地における屋外タンク火災および油流出事故の発生を想定して、官民の防災関係機関が協力して訓練を実施することで連携強化と防災意識の啓発を図ることが目的。
訓練は安芸灘を震源とする震度6弱の地震で広島支店のタンクローリー積み場で、タンクローリーから火災が発生。さらに2次災害として屋外タンクから大量のアルコールが漏洩した。また、桟橋に接岸して、同油槽基地への荷揚げ作業中の船舶の燃料タンクが破損し、大量のA重油が海上流出したとの想定で行われた。
(2016/6/17 化学工業日報 掲載)
内外輸送(本社・横浜市鶴見区、小幡柾夫社長)では、中・四国地区における唯一のパブリックタンクターミナルである広島支店(広島県坂町)の機能充実を図っている。同支店では広島を本拠とする自動車メーカーの好調も背景に、タンクだけでなく、ドラムなどの個品の物流需要も増加。将来的な輸入品の増加も見据え、2012年11月に800㌔㍑のSUSタンクを新設したのに続き、14年12月にはSUSタンク3基(400㌔㍑1基、200㌔㍑2基)を完成させた。
広島支店はかつて専売アルコールの基地だった「旧構内」と01年に石油元売り会社から取得した「新構内」で構成され、新構内にはタンクの増設の余地がある。液体化学品の保管需要の増加が予想されることから、タンクの増設に踏み切ったもの。なお、新構内にはさらに300㌔㍑程度のタンク1基の増設が可能な状況にある。
新設後、800㌔㍑タンクは輸入品の中・四国地区におけるストックポイントとしての利用がすぐに決定。続く3基に関しては、旧法で建てられた600㌔㍑タンクの新基準適合化工事に伴う代替タンクの確保という目的もあったが、代替タンクとしての利用終了後、新たな荷主を獲得し、現在、フル稼働している。
旧法タンクの新基準適合化工事は17年3月31日という実施期限が設けられているが、既に大阪支店(大阪府堺市)、広島支店では完了し、横浜支店(横浜市鶴見区)の1基(880㌔㍑)も今年中の着手を計画。また、横浜支店では20年ぶりとなる桟橋の大規模改修工事を今期から来期にかけて行うこととなっている。
(2016/5/31 カーゴニュース 掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、東京・三笠会館で例会(勉強会)を開催した。関東、関西の両支部から会員、関係者ら45人が参加した。
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は10月22日、軽井沢で定時総会(写真)を開催した。役員改選では、関谷和孝氏(東京油槽営業本部顧問)が新たに副会長に就いた。
小幡会長(内外輸送)は「日本の化学産業にとって我々危険物物流会社の果たす役割はますます大きくなっている。従来からの保管、輸送などの業務にとどまらず、いわゆるマルチワークステーションを使用する物流加工の増加等、最近では製造工程の一部を担うケースもみられる」と指摘。
さらに、「海外への生産シフト、生産品目の見直し、工場の統廃合など、事業構造の再構築を進めるメーカーにとって競争力向上に欠かすことができない部門として物流の重要性が再認識されつつある。貨物の低温化、温度管理の徹底などニーズも多様化しており、タンクターミナルや危険物倉庫、海運、陸送、物流容器のリースなどこれまで以上に品の高い効率的なサービスが求められている」とした。
また、昨今、世間を騒がせている、横浜のマンション傾斜にかかわる杭打ち問題に触れ、「我々は危険物を取り扱っている会社。タンクターミナル業界の社会的使命を考え、今後も安全に対する意識を高く持ち続けていただきたい」と語った。
(2015/11/5 カーゴニュース誌掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、長野県北佐久郡のグランドエクシブ軽井沢で2015年度の定時総会を開催した。
小幡会長は冒頭のあいさつで「メーカーは海外への生産シフト、工場の統廃合など事業構造の再構築を進めており、こうしたなかで物流の重要性が再認識されつつある。また温度管理の徹底などニーズも多様化しているため、タンクターミナルや危険物倉庫、海運、陸送などで質の高いサービスを提供していく必要がある」などと語った。
総会では今年度の活動報告に続いて新役員、次年度予算および活動計画が承認された。
(2015/11/2 化学工業日報社掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は2、3の両日、2015年度研修会を開催し、20社から28人が参加した。2日にはニッカウヰスキー北海道工場余市蒸留所(北海道余市町)を訪問し、ウイスキーの製造工程など見学した。
JTTAは3月、石油コンビナート等における災害防止に関する取りまとめについてホームページで公開し、①事故情報の提供②安全教育の実施③事故防止対策の実施④国土交通省の視察⑤JTTA年間活動―――について整理した。
安全教育の実施では、消防庁危険物保安室から講師を招き近年の事故事例や法改正について学ぶ勉強会(例会)、石油化学コンビナートや会員各社の施設見学を目的とした研修会をそれぞれ年に1度開催している。
(2015/7/14 カーゴニュース誌掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、ニッカウヰスキーの北海道工場・余市蒸留所で施設見学の研修会を開催した。
関東支部、関西支部から20社28人が参加。ウイスキーの製造工程や倉庫などを見学した。次回は10月に定時総会を開催する予定。
(2015/7/13 化学工業日報誌掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)では3月に石油コンビナート等における災害防止に関する取りまとめについてホームページで公開した。2014年2月に内閣官房の主導で総務省消防庁、厚生労働省、経済産業省の3省も参加し「石油コンビナート等における災害防止対策検討関係省庁連絡会議」が設置され、対策を検討。最近の重大事故の原因・背景にかかわる共通点、重大事故防止に向けて事業者や業界団体が取り組む対策、国や地方自治体等の関係機関が連携して取り組む事項がまとめられ、同5月にJTTA等の関係業界向けに「石油コンビナート等における災害防止対策の推進について」の要請が通知された。これを受けてJTTAでは、①事故情報の提供②安全教育の実施③事故防止対策の実施④国土交通省の視察⑤JTTA年間活動――について整理した。
「石油コンビナート等における災害防止対策検討関係省庁連絡会議」の報告書では、最近の重大事故の原因・背景にかかる共通点のひとつとして、「人材育成・技術伝承の不十分」が挙げられた。JTTAの小幡会長は「技術というと“ものづくり”の技術ととらえがちだが、物流のハンドリングという技術もある。その伝承がうまくいっていないのではないか」と指摘する。
技術の伝承の妨げとなっているのが、アウトソーシングや分業の浸透。「昔はボルト1本締めるのも一から自分たちで行った。TPM(Total Productive Maintenance=全員参加の生産保全)活動の一環として社員で行っていた作業が、人材不足や効率化、コストの観点からアウトソーシングされることが増えている。設備の構造に関する知識が欠けていたり、基礎を知らないことがミスや事故につながっている」とみる。
「設備を使って作業していれば、『ここがいつもと違う。おかしい』と気付き、事故の未然防止につながる」。それには、先輩が後輩に対する指導やアドバイスが有効だが、「少ない人数で効率的なオペレーション」を追求している企業が多く、「無理をしてでも時間をつくって技術を伝承していくことが重要。人的余裕があり、空いた時間を使ってベテランから若手に自然に技術伝承できる時代ではない」と強調する。
報告書で求められている事業者が取り組むべき対策のひとつがリスクアセスメントの徹底。小幡氏は「同じ作業を繰り返していると慣れがでてきたり、気が緩んだり注意が散漫になったりする。それがミスや事故につながる。管理者は作業に集中できない人に対し、リスクのある作業に就かせないことも大事。また、ナイーブな人に対しては上司や同僚による仕事以外のメンタルケアも必要だ」と話す。
危険に対する感性を高めていくことも課題とされる。「事故が起きて、実際に体験してみないと本当の危険がどんなものかは分からない」がそうはいかない。JTTAでは安全教育の一環として、消防庁危険物保安室の講師による勉強会や他団体主催の講演会への参加、石油コンビナート地区や会員企業の施設見学を目的とした研修会を実施しているが、「今後、より実践的な研修についても検討していきたい」という。
(2015/5/28 カーゴニュース誌掲載)
「必要な時に本当に使えますか」―――。
内外輸送(本社・横浜市鶴見区、小幡柾夫社長)では4月28日、本社・横浜支店でAED(自動体外式除細動器)による救命講習(写真)を実施した。セコムから講師を招き、心肺蘇生とAEDの使用手順について学んだ。なお、講習は、同24日には広島支店、同27日には大阪支店でも実施された。
内外輸送では、危険物を扱う施設としてそこにかかわる従業員や出入りするトラックドライバー等の人命の安全確保に取り組む方針から、2011年に本社・横浜支店(横浜市鶴見区)、大阪支店(大阪府堺市)、広島支店(広島県坂町)の全3拠点でセコムのAEDを導入している。
万が一の際に社員がAEDを確実に使用できるよう、定期的にAEDを用いた心肺蘇生の講習(セコムAEDスキルアップサービス)を受講。人体模型を使用し、セコムの講師指導による2人一組での心肺蘇生とAED操作を行い、受講者には「セコムスキルアップサービス訪問講習会受講証」が交付された。
従来、AEDの使用は医療従事者等の専門家のみだったが、2004年7月から、非医療従事者である一般市民でも救命の現場でAEDを使用できるようになり、駅や学校、商業施設のほか物流施設でも導入が進んでいる。
ただ、いざ使おうとする時に使い方が分からなかったり、機器故障などで作動できず、すぐにAEDを使えば助かる命が助からないというケースもある。小幡社長は「講習も形式だけ行うのでなく、繰り返し一定の頻度で行う必要がある」と強調した。
(2015/5/14 カーゴニュース誌掲載)
内外輸送はこのほど、本社・横浜支店(横浜市鶴見区)および大阪、広島の各支店でAEDを用いた心肺蘇生の講習会を開催した。警備保障会社・セコムから講師を招き実施したもので、人体模型を使って操作手順などを学んだ。
内外輸送は2011年に本社と全支店にAEDを設置し、これまで定期的に講習会を開催してきた。講習会では社内に設置されているAEDと同型の装置を用いて、2人1組でAEDの利用シーンに合わせた使用方法などを学んだ。受講者には「セコムスキルアップサービス訪問講習会受講証」が交付された。
(2015/5/13 化学工業日報社掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は9日、東京都中央区の交詢社で例会(勉強会)を開き、関東支部、関西支部から43人が出席した。消防庁危険物保安室の鳥枝浩彰課長補佐が、昨今の危険物行政の動向、東日本大震災を踏まえた危険物施設の地震・津波対策について講演した。
鳥枝氏は、危険物施設の数は減少しているが、危険物施設における事故は増えている状況を報告。ただ、「重大かそうではない事故かについては分析されておらず、軽微な事故が増えている可能性もあり、事故分析の仕方を見直そうとしている」と説明。事故としての報告件数が増えた背景として、企業のコンプライアンス強化を指摘した。
火災事故発生原因では人的要因、流出事故発生原因は腐食疲労劣化など物的要因によるものが多い。防止策として、①安全に関する技術の伝承・人材育成②設備等の安全を向上させる取り組み③安全対策を確実に実施するための体制づくり④地震・津波対策の推進――を挙げ、「体制づくりが肝になる。施設の設計部門と連用部門の連携が重要」と述べた。
近年の危険物施設の事故事例を紹介し、「know how(どうやるか)は知っていても、なぜやるか、know whyは知らないことがある」とし、マニュアルなどの背景にある原理原則の理解の必要性を指摘。
「危険物の火災は一瞬で盛期火災になるため危険が大きい。知識や経験でそれを理解することが課題」と強調。事故情報を共有する行政側の取り組みとして、消防庁、厚生労働省、経済産業省の「石油コンビナート等における災害防止対策検討関係省庁連絡会議報告書」に基づく3省共同運営サイトを紹介した。
最近の危険物行政に対する要望への対応では、消防法危険物における「海上コンテナ仮貯蔵所(包括承認)制度」の新設についての対応を説明。「安全対策の不備が出てこないように、消防が承認する制度は維持し、できるだけ港の近隣の消防で受け付けるようにし、提出書類を少なくする」との考え方を説明した。
また、屋外タンク貯蔵所の新基準適合確認状況について、「今後新基準適合期限を迎える小さなクラスのタンクについても計画的かつ早期に新基準への適合確認を進めていくことが重要」で強調。「屋外タンク貯蔵所に関する耐震安全性確認のための調査検討会」にも触れ、特定タンクが検討対象で、準特定タンクについては未定とした。
(2015/4/16 カーゴニュース紙掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、東京・銀座の交詢社で例会(勉強会)を開催した。関東支部、関西支部の会員、関係者ら43人が参加した。
勉強会では総務省消防庁危険物保安室の鳥枝浩彰課長補佐が「昨今の危険物行政の動向について」「東日本大震災を踏まえた危険物施設の地震・津波対策について」の2テーマで講演。「安全対策を企画する側と運用する側が情報を共有し、連携のとれた体制作りが必要」などと話した。
講演会後は会場を三笠会館に移し懇親会を行った。
(2015/4/13 化学工業日報誌掲載)
「安全で働き甲斐のある職場環境を作りたい」と話すのはタンク保管や倉庫業、陸送などを手掛ける内外輸送の神村雅彦横浜支店長。30代の現場スタッフが多く、その人材育成に力を入れる一方で昨年10月から営業部マネージャーも兼務することになった。「これまで通り現場を第一に考えながら、現場ならではの視点で営業活動に貢献したい」と抱負を語る。
新卒で同社に入社し、横浜支店で10年間、現場作業に従事した。その後、大阪、広島の各支店を経験し「危険物を取り扱ううえで、いかに人間関係が大切であるかを学んだ」。支店長となった今、コミュニケーションを充実させることで顧客サービスや安全対策の向上につなげる。
現場のスタッフは30代が中心で「同業他社が人材不足の問題を抱えるなか、横浜支店にはいい人材が揃っている」。そのため現在、50~60代のベテランスタッフからの技術伝承を進めており、スキルを磨く日々が続いているという。自らが面接し採用した若手たちは「真面目で正直な人間ばかり。このいい人材を育てる責任を感じている」。
技術力の向上に加え、安全対策の一環として構内環境の整備にも取り組む。まずは当たり前のことを徹底したことで「5S活動で目に見えて結果が出た」とその効果を実感。そのほかタンクの昇降階段に滑り止めを施したり、安全標識だけでなく道路にも注意喚起の文字を書き込むなど、事故を防ぐ対策を進める。
昨年から営業兼務となり「今は高い稼働率を維持するが、今後は分からない。現場ならではの営業提案を行っていきたい」と力を込める。横浜市出身、45歳。
(2015/3/4 化学工業日報誌掲載)
内外輸送はタンクターミナルおよび危険物・一般物・高圧ガス倉庫など貯蔵施設に加え、国内全域に構築する物流ネットワークを駆使し、輸送まで自社一貫体制で提供している。全国4拠点のうち本社機能を置く横浜支店では近年、設備更新のほか安全対策の一環として労働環境の整備に取り組む。同社最大規模を誇る横浜支店を紹介する。
京急本線・生麦駅から大黒橋方面に進み、橋を渡って左手奥に内外輸送の横浜支店がある。貯蔵施設として約2万5000平方㍍の敷地内にタンク32基(130~2000㌔㍑)、危険物倉庫3棟、屋外危険物貯蔵所2棟、一般物倉庫2棟を構え、稼働率はタンク、倉庫ともに90%以上を維持している。
そのほか可燃・不燃・毒物を取り扱う高圧ガス倉庫2棟を完備。貨物船を受け入れる桟橋や分析室、ドラム缶の洗浄場(ステンレスドラム缶専用)や充填場、ISOタンクコンテナおよびローリーの充填場など付帯設備も充実する。
タンクは工業用・飲料用アルコールや潤滑油、溶剤類向けが大部分を占める。SUSタンクは5基を保有。老朽化したタンクの更新も進んでおり、現在は準特定屋外タンク1基の更新を残すのみという。ステンレスドラム缶の洗浄場はアルコール向け専用で完備する。
また今では多くの物流会社が前後左右の両面開き倉庫を採用しているが、同社は業界に先駆けていち早く導入。危険物、一般物ともに定温倉庫を兼ね備え、多様な顧客ニーズに対応する。車両はウイングトラック、タンクローリー、ISOタンクコンテナ用トレーラーなどを取り揃える。化学品の保管から配送まで自社一貫体制を敷くことでスピーディーできめ細かいサービスを提供する。
設備の更新が順調に進むなか、近年力を入れているのが労働環境の安全整備。例えば、タンクの昇降階段には砂入りの塗装を実施し、より滑りにくい足場とした。また構内で車両が多く行き交う交差点には、看板を設置するだけでなく、道路にも標語を書き込み注意喚起を徹底。そのほか、わずかなバルブの飛び出し部分についても、切断することで万が一の事故を未然に防いでいる。
現在、構内のスペースを考慮すると新たなタンクや倉庫の増設は限定的だが、移設やスクラップ&ビルドによって構内のさらなる最適化を検討する。需要動向などを見極めながら保管機能を最大限に発揮させる方策を探る。
また、横浜支店の現場従業員は30代が多く、ベテランスタッフからの技術伝承が進められているという。今後もさらに人材の育成、環境の整備を進めることで安全体制を強化していく。
(2015/2/23 化学工業日報誌掲載)日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は9日、有馬温泉で総会(写真)を開催し、32人が出席した。
小幡会長はタンクターミナルの状況について「タンク成約率・稼働率ともに高い状況で、かついわゆる『マルチワークステーション』を使用する物流加工の増加等、全般的に好調が続いている。また、40年ぶりにタンクの保管料値上げ機運が高まっているという報道もある。たしかに、私が(内外輸送に)入社した頃から今日まで思い返せば、賃料は据置どころか値下げしてきた記憶しかなく、今後、値上げのタイミングがなるべく早く、かつ自然な形で訪れることを期待する」と述べた。
また、協会活動に関しては、「昨年12月の第1回理事会で本部スケジュールの変更を提案し、年4回の理事会を、賀詞交歓会、勉強会、研修会、定時総会のそれぞれ前にくっつけて開催することを決定し、効率的な協会運営を行うこととした」と報告。また、タンクターミナル業界の安全対策の重要性について、「タンクターミナルが事故を起こすとメーカーにまで影響が及びかねない。順調な時こそ安全に対する意識を強く持ち、タンクターミナル業界の社会的使命を考え、今後も引き続き安全を第一にお願いしたい」と呼び掛けた。
なお、2015年度の役員体制では、三菱化学物流の橋本義信尼崎油槽所所長が新たに理事に就いた。
(2014/10/21カーゴニュース紙掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、兵庫県神戸市の有馬グランドホテルで2014年度定時総会を開催した。会員会社関係者ら32人が参加した。
小幡会長は冒頭のあいさつで、「タンクの成約率、稼働率はともに高い状況にある。さらにマルチワークステーションを活用した物流加工の増加もあって、全般的に好調な状況が続いている。また40年ぶりにタンクの保管料の値上げ機運が高まっているとのことだが、思い返せば賃料は据え置きどころか値下がりしてきた記憶しかない。今後、値上がりのタイミングがなるべく早く、かつ自然な形で訪れることを期待したい」などと語った。
総会では今年度の活動報告に続いて新役員、次年度予算および活動計画が承認された。
(2014/10/20化学工業日報紙掲載)
平成26年9月10日(水)に行われました鶴見区自衛消防隊消防操法技術訓練会におきまして、当社自衛消防隊が3位に入賞、昨年に引き続き好成績を収めました。
例年上位を独占していた他社強豪チームからもマークを受け、昨年の雪辱に挑まれた今大会はかなりのハイレベルな争いとなりましたが、猛暑の中練習に励んだ成果を発揮し、今年も非常に価値のある3位入賞を果たしました。
今回もその功績を讃え、平成26年9月24日(水)に小幡社長より隊員へ金一封が贈られました。
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、茨城県の鹿島地区で施設見学の研修会を開催した。関東支部、関西支部から34人が参加した。
研修会では、まず茨城県神栖市の日本アルコール産業鹿島工場を見学した。発酵アルコールを製造する同工場は、独自開発した最新技術を導入しており、高い生産性を実現している。
その後、同じ市内にある鹿島タンクターミナルを見学。会員企業である同ターミナルは2012年10月から本格的な業務を開始しており、屋外タンク10基を備え、ISOタンクコンテナの保管業務にも対応する。
(2014/7/28 化学工業日報誌掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は10日、茨城県の鹿島地区で2014年度の研修会を開催し、関東支部、関西支部から34人が参加した。展望棟から鹿島港を見学した後、日本アルコール産業(本社・東京都中央区、岡留伸一郎社長)の鹿島工場、会員企業である鹿島タンクターミナル(本社・茨城県神栖市、野口三郎社長)を訪問し、施設の概要などについて説明を受けた。
最初に、鹿島灘を一望できる港公園の展望棟に上り、鹿島臨海工業地帯などの概要を学んだ。鹿島港は東京から80㌔㍍にあり、首都圏の新しい物流拠点として注目されるY字型の堀込港湾。高松地区(北部地区663㌶)に鉄鋼を中心とした工場群、神の池東部地区(東部地区734㌶)に石油精製、石油化学・火力発電所等、神の池西部地区(西部地区448㌶)に鉄鋼製品の二次加工その他の工業、波崎地区(274㌶)に化学工業その他の工場が立地。中央航路を挟んで高松地区には新日鐵住金鹿島製鉄所、東部地区には三菱化学鹿島事業所がある。2011年3月11日の東日本大震災では、港湾施設や周辺インフラが深刻な影響を受けたが、昨年4月には鹿島港外港公共ふ頭A岸壁が耐震強化岸壁として供用開始した。
続いて、日本アルコール産業鹿島工場を訪問。蒸留棟やタンク、ローリー出荷場、分析室などを見学した。同社では安定同位体比質量分析により、粗留アルコールの輸入段階でその由来原料農産物を自ら特定し、原材料のトレーサビリティを確保。製品化にあたっては、原料タンクから出荷に至るまで生産履歴を管理。タンカー積み込み時のサンプルを一足早く空輸し、日本到着時の積荷を再チェックするという厳しい管理を行っている。発酵アルコールを製造する鹿島工場は2001年7月に操業を開始した最新鋭の工場で、原料の船受け入れができるため原料調達力が強化され、製品の船払い出しは物流の効率化と安定供給に貢献している。
最後に、丸全昭和運輸グループの鹿島タンクターミナルを見学。同ターミナルは12年10月に業務を開始。バース延長は170㍍、水深9.3㍍で、最大載貨重量トンは1万5000DWT、最大接岸船の全長は154㍍となっている。屋外タンク10基(指定可燃物タンクは600㌔㍑1基と990㌔㍑2基、危険物タンクは600㌔㍑2基、750㌔㍑1基、990㌔㍑4基)を配備。危険物屋内貯蔵所(594平方㍍)、ローリー充てん所(6レーン)、ドラム充てん機、トラックスケール(50㌧)、泡モニター、監視システムなどを備える。タンクと危険物屋内貯蔵所はともに保税。同ターミナルの敷地を活用したISOタンクコンテナの保管作業も始めており、リーチスタッカーを導入。ISOタンクコンテナの加温(温水・蒸気)にも対応する。
今回訪問した日本アルコール産業鹿島工場は広大な敷地面積で増設の余地があり、鹿島タンクターミナルも将来増設予定地があった。また、両施設のタンクは1977年に改定された耐震設計基準施行以降に建設された、いわゆる「新法タンク」で、タンク間の距離が長いことが特徴的で、これらを実際に見られる、会員にとって充実した研修会となった。
(2014/7/17カーゴニュース紙掲載)「こんなやり方ではだめだ」と食ってかかってばかりいた現場時代
●「正義は勝つ」という気持ちが強かった
入社後、約17年間現場を経験しました。最初の約16年は横浜支店の配属で、入社当日、作業服と安全靴、ヘルメットを渡されましたが、就業規則を読み終わった後、側溝の清掃が1週間続きました。それからだんだん先輩に教えてもらいながら、現場の仕事を覚えていきました。一方で、当時から会社には「こんなやり方ではだめだ」と食ってかかってばかりいました。会社にとって正しいことは言わなきゃだめだという信念があったのです。
横浜支店に続き、名古屋支店に約1年半転勤し、本社に約5年間勤務後、新潟支店長として赴任しました。それぞれ課題を抱えていて、貴重な経験ができました。本社総務部長を経て、2005年に社長に就き、長年の問題を一気に片付けるためのスタートダッシュを切りました。振り返ってみると「正義は勝つ」という気持ちが強かったのと、「人事を尽くして天命を待つ」というのでしょうか。「ここまでやったんだから仕方ない」と思えるようなところまでやってきた自負があります。
私自身、入社後15年目くらいに、あまりに現場が長かったので正直「辞めたい」と思ったことがありましたが、「現場の経験は後で必ず役立つ」という思いで頑張ってきました。
一方で、現場時代には「もっとこんな仕事がしたいのに、なぜさせてくれないんだ」という歯がゆさも感じていました。また、今のように機械化が進んでいなかった時代、私が不慣れな作業を難なくこなして得意気なベテランの作業員を見て、「これだけをやるために自分は入社したんじゃない」という思いでいました。目指す次元が違うんだと言い聞かせてきたのです。挫折も含めたいろいろな経験は自分に与えられた試練として乗り切っていくものととらえていました。
●「一律ではなく、各人に合わせた教育が必要
私が入社した頃は1人でできる仕事を何人もでやっている雰囲気がありましたが、社長になってからは、「今まで2人でやってきた仕事は1人で十分できるはずだから」と言ってきました。もちろんその分、1人あたりの給与は高くする、と。それから、限られた人数で仕事をこなすには、チームワークが必要になります。自分の担当だけやればいいのというのではなく、忙しい時には余力のある人が応援に行くなど現場で柔軟な対応がとれるように、「報連相」(報告・連絡・相談)やコミュニケーションの強化に力を入れています。
現場での細かいミスやお客様からのクレームがあった場合、マニュアルを見直したりチェックのやり方を変えることはあまり意味がありません。それは対症療法でしかなく、根本的な解決策にはならないと思います。マニュアルに基づいて作業すれば事故が絶対に起きないということはなく、作業する人の性格に起因する事故・ミスがあります。それはマニュアルには書いてありません。また、人の性格を教育することで変えることは難しいのではないでしょうか。
事故の多くの原因が人災によるものだということは、消防庁のデータでも明らかになっています。では、人災をどうしたら予防できるのか。何度もミスを起こす人に対しては繰り返し注意する、それでも改善しなければある程度監視する形で注意喚起する、さらにはリスクの少ない仕事を担当させることしかないと思います。各人のレベルアップのための教育は会社としてもちろん大事ですが、教育は個人差が大きいのも現実です。一律ではなく、各人に合わせた教育が必要でそれをトップはある程度見極めなければなりません。
私が日頃心掛けているのは、とくに管理職に対して、ニュアンスが分かりづらいことについてはメールで済まさず、必ず電話で確認することです。報告にあいまいさをなくさなければなりません。この電話はお客様と直接打ち合わせする際の“訓練”であり、私は“練習台”と思っています。電話で話していて気が付いたことは、親の気持ちになって注意しますよ。内外輸送の社員は真面目で正直な人間であってほしいと思っていますし、実際に、会社で起こった問題に対処し、乗り切れるのはそういう人たちです。
【企業メモ】
アルコール、石化製品の液体危険物・毒劇物を中心に屋外タンク保管、船舶、ISOタンクコンテナからの受け入れ、ローリーや各種容器への詰め替え作業、分析作業等に対応し、タンクと倉庫、陸運、海運との連携により物流効率を高める提案を行っている。
(2014/5/29カーゴニュース紙掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は10日、東京都中央区の交詢社で例会(勉強会)を開き、関東支部、関西支部から40人超が参加した。消防庁危険物保安室の鳥枝浩彰課長補佐が最近の危険物保安行政の動向について講演。CDI-T(ケミカル・ディストリビューション・インスチィチュートーターミナル)で日本で唯一インスペクターとして認証を得ている出水達悦氏がCDI-Tの目的や期待を荷主の視点で解説した。
鳥枝課長補佐によると、2012年の危険物施設における火災・流出事故のうち、火災事故発生原因については、維持管理や操作にあたっての不手際など、人的要因によるものが多くを占める。また、流出事故の発生原因では、物的要因によるものが多くを占めるが、とくに腐食疲労等の経年劣化によるものが多い。
危険物施設における火災・流出件数(地震によるものを除く)をみると、1994年と比べ危険物施設は20%減っているのに、事故件数は2倍に増加。要因別にみると、流出事故の発生要因で、物的要因のうちとくに腐食疲労等の経年劣化によるものが増加傾向にある。
屋外タンク貯蔵所関係では、特定屋外タンク貯蔵所および準特定屋外タンク貯蔵所の新基準適合確認状況を報告。未適合率は、1万㌔㍑以上で1%、1000㌔㍑以上1万㌔㍑未満で5%であるのに対し、500㌔㍑以上1000㌔㍑未満では46%となっており、これについては適合期限である2017年3月末までに計画的かつ早期に新基準への適合確認を進めていくことが重要であるとした。
このほか鳥枝氏は、浮屋根式屋外タンク貯蔵所の保安対策の徹底および応急措置体制の整備、特定屋外タンク貯蔵所の側板の詳細点検にかかるガイドライン、屋外貯蔵タンクの耐震安全性の確保方策等の推進、旧法屋外タンク貯蔵所の保安検査のあり方にかかる調査検討報告書、東日本大震災を踏まえた危険物施設の地震・津波のあり方にかかる検討報告書、東日本大震災を踏まえた仮貯蔵・仮取扱い等の安全確保にかかる検討報告、東日本大震災を踏まえた危険物施設の震災等対策のあり方に関する検討報告書などについて説明した。
出水氏は、欧米の石油化学工業協会が組織、運営するNPO(非営利組織)であるCDIについて、①安全・セキュリティ・品質の向上②化学品の海上輸送と貯蔵の最適化③知見の向上と立方関係者への助言――といったCDIの目標やインスペクションの方法を説明。荷主が物流会社への期待の一つとして「CDIでの高得点」を挙げ、「CDIのスコアを比べて物流会社を選ぶこともある」と述べた。
なお、JTTAでは例会に先立って、同日理事会を開催し、今後の基本スケジュールを決めた。7月に研修会に合わせて理事会を開催予定。
(2014/4/17カーゴニュース紙掲載)
日本タンクターミナル協会(JTTA、会長・小幡柾夫内外輸送社長)はこのほど、東京・銀座の交詢社で例会(勉強会)を開催した。関東支部、関西支部の会員、関係者ら46人が参加。総務省消防庁危険物保安室の鳥枝浩彰課長補佐が「危険物保安行政の動向」、続いてケミカル・ディストリビューション・インスティチュート(CDI)インスペクターの出水達悦氏が「CDI-Tの現況」をテーマに講演した。
講演のなかで鳥枝氏は「危険物施設での火災事故は人的要因によるものが多いため、作業手順などを周知徹底する必要がある。流出事故の場合は腐食疲労や経年劣化などの物的要因が人的要因を上回る。タンクを常時監視するほか、電気防食や内面コーティングによる腐食対策が必要」と事故発生の実例を示しながら解説。また災害時の行動マニュアル作成の重要性を述べ、「情報の伝達方法や避難経路を決めておくことが大事。もし想定外の事故が起こっても、災害行動の基準となる。緊急時の状況下ではマニュアル書を軸に、柔軟に優先順位をつけて行動することが大切」と説明した。
一方、出水氏は「技術レベルに応じて事故は起きるもの。人的ミスを前提とした安全プロセスの確立が最大の防止策となる」などと話した。
講演会後は会場を三笠会館に移して懇親会に入った。
(2014/4/14 化学工業日報誌掲載)内外輸送(本社・横浜市鶴見区、小幡柾夫社長)では12月17日、ホームページ(HP)をリニューアルした。危険物を扱う物流会社らしからぬ、原色使いでポップなデザインのHPで、最新の技術を採り入れることで“見せ方”にもこだわった。現在、英文バージョンも準備中だ。
従来のHPもデザイン性に富んだものだったが、フラッシュ未対応のスマートフォンやタブレット端末では表示できないという問題があった。スマートフォンおよびタブレット端末対応のHPにリニューアルするにあたって、“見せ方”についても最新の技術を駆使したHPを目指すこととした。
「よくある企業HPではなく、(物流会社)『らしくなく』てもいいから、映像的にもきれいで、見せ方についても新しい技術を採り入れたものにしようと考えた」(小幡社長)。事業内容の細かい説明は避け、アウトラインを示すのみとし、HPはあくまでも同社を知る上での「入口」と位置付けている。
トップページでは、ストライプや水玉があしらわれたポップなデザインのタンクが印象的で、ドラムもアートのようにカラフルに描かれている。各拠点の紹介で、本社・横浜支店はタンクターミナルの写真ではなく、HPのデザインとも調和する、モダンなインテリアを採り入れたオフィス内の写真をピックアップした。
内外輸送の歴史を辿るページでは、「タンク車を見たことがない若い社員にも見てもらいたい」という小幡氏の思いから、1940年代のアルコール専用タンク車など貨車の写真を掲載。同社の歴史を語る上で欠かせないアルコール専売事業については、専売事業20周年、25周年記念たばこの懐かしい外装の写真も紹介している。
(2014/1/16 カーゴニュース誌掲載)
従来から、防災訓練の一環として、起震車による防災体験を希望していたが、起震車は人気であるため順番待ちの状態だった。こうした中、10日に空きが出たことから、本社・横浜支店への派遣を依頼した。
防災体験は、関東大震災クラスの揺れを体感し、危険物を扱う事業者として、防災意識や日常業務における危機管理意識を高めるとともに、強い揺れがあった場合の適切な行動を学ぶのが狙い。
起震車では、最初は壁や手すりにつかまらず立ったままで、揺れに耐えられなくなったら座るようにと事前に指示があったが、体験者からは「実際にはほとんど立っていられない。2分間は相当長いと感じた」と感想を話していた。
(2013/12/26 カーゴニュース誌掲載)
内外輸送はこのほど、本社(横浜市鶴見区)で起震車を使った防災訓練を実施した。関東大震災レベルのマグニチュード7.9(M7.9)地震が発生したことを想定。約2分間にわたり揺れを再現した。
訓練は鶴見消防署大黒出張所長、同署水上所長の指導の下で12月10日に行われた。
内外輸送の社員19人のほか、近隣企業3社から8人が訓練に参加。起震車による揺れを体験した。
(2013/12/25 化学工業日報誌掲載)
タンクターミナルは陸・海を結ぶ液体バルク貨物のサプライチェーンの結節点として、タンク保管のみならず多様なニーズへの対応が求められるようになった。物流業界の他業種に比べて新規参入のハードルが高く、タンクターミナル各社はそれぞれの生い立ちや立地、取扱い貨物などの「持ち味」を生かし、各社のオリジナリティーに新しいニーズを取り込み、堅調な成長を続けている。日本タンクターミナル協会(JTTA)の小幡柾夫会長(内外輸送社長)に業界の現状と課題を聞いた。(聞き手・石井麻里)
――JTTAの歩みについてお聞かせください
小幡 1970年に、関西地区の液体貨物を取り扱う企業数社が発起人となって会員を募り、翌71年に会員11社により、同業企業間の情報交換と親睦、法に関する対応と安全管理に関する研鑽を目的に「関西液体貨物業界」の名称で発足しました。その後、関東地区でも会が発足。93年に日本タンクターミナル協会(JTTA)と名称変更した後も、関東、関西の支部活動が中心でした。私が会長になった2003年から、本部制を導入し、支部活動を残しつつ活動を一本化しています。JTTA単独では、年4回の理事会、年1回の総会、例会(勉強会)や支部単位での勉強会、懇親会を通じて同業者との連携・コミュニケーション強化を図っており、日本危険物物流団体連絡協議会(大森寿明会長)にもメンバーとして参画しています。
――同業者との連携を重視されているのですね。
小幡 メーカーの海外移転が加速し、基礎化学品の生産は東南アジアにシフトしています。タンクターミナルが扱う液体バルク貨物に関しては、中間原料を日本に輸入する時代になり、川下に近い製品・半製品を小ロットで輸入するケースが増えてくることが予想されます。タンクターミナル各社は自社の特性、オリジナリティーを残しつつ、設備を時代のニーズに合わせていかなければなりません。ただ、タンクは設備投資額が大きいため、やみくもに設備を増やしたり、作り変えるわけにはいかず、自社で対応できないエリアや貨物については、同業者にアウトソーシングするなど協力体制が不可欠です。それには信頼関係が基本になければならず、こうした意味でもJTTAの活動を通じたコミュニケーションが重要となってきます。
――業界全体としての事業環境はいかがでしょうか。
小幡 メーカーの生産体制の再編や韓国や中国など近隣諸国のタンクターミナルとの競合の影響が考えられますが、将来を悲観することはないと思っています。まず、タンクターミナルにはほとんど新規参入がありません。物流の好立地にタンクターミナルに適した土地を取得するのは難しく、かつ施設を建てるにも消防法をはじめとする法規制に縛られるため、一から土地を取得して、タンクを建てる――というのでは事業の採算が合いません。結果として、既存の事業者に圧倒的に優位性があります。また、メーカーの生産の再編に伴い、自社生産から輸入に切り替えるケースがあちこちで出てきており、輸入あるいはそれを再び輸出する場合に、ストックポイントとしてのタンクターミナルのニーズは増えてくると思います。
――タンクのニーズも変化しつつあります。
小幡 荷主からはシビアな品質管理を要請されるようになり、従来、オーバースペックとされていたタンクの付帯設備がスタンダード化してきています。例えば、窒素シール、タンクの保温・遮熱設備などです。我々からすると設備投資が増えるのですが、ほとんどの場合に荷主に価格転嫁ができていません。安全・高品質なサービスに不可欠な設備投資については、将来的には、価格に反映されることが望ましいと思います。タンクターミナルの経営は、タンクの老朽化対策をはじめ長期的な設備投資への備えが必要で、次の世代だけでなく、次の次、さらにその次の世代まで見据え、地に足の付いた経営を行うことが求められます。
――安全対策のさらなる充実を図っていきます。
小幡 従来、タンクターミナルは船で入ってきたものをタンクに入れ、それを出荷する――という単純な作業がメインでした。タンクに付随する細かい作業が増えれば増えるほど、リスクが増大し、安全対策の強化が必要になってきます。最近、増えているのが、「一般取扱所」を活用したISOタンクコンテナやローリーからドラムへの詰め替えまたはその逆などを行うサービスです。各社が「マルチ~」などの名称で新しいサービスとして展開していますが、当社(内外輸送)では77年に新設した一般取扱所の中に設備を設け既にこのサービスを手掛けていました。実は、この液体を詰め替えるという作業は人手がかかり、飛散や被爆など最も危険を伴う作業なのです。
私が入社した当時は、保護具を身に付けると「男のくせに」などと先輩の社員に言われたものでした。しかし、冷静に考えると、危険に身をさらすことは何の自慢にもなりません。保護具を付けないで行った作業で負ったかぶれ傷は、30年以上経った今もうずきます。こうした自身の経験からも、安全に対して経営者がしっかり認識し、社員にそれを徹底させることがいかに大事かと痛感しています。輸入品の少量多品種化により、タンクターミナルでの各種詰め替え作業のニーズはこれから増えてくることが予想されますが、施設の整備だけでなく、作業内容と扱う貨物までも考えた素材の保護具の着用を徹底していくべきと考えています。
タンクターミナル各社が強みを生かした差別化戦略を展開
内外輸送は高圧ガスの取り扱いを強化
近年、タンクターミナルのトレンドの1つが多機能化だ。アルコールや化学品のタンク保管・輸送がメインの内外輸送(本社・横浜市鶴見区、小幡柾夫社長)では、横浜支店(横浜市鶴見区)の再整備で危険物倉庫、危険物・一般品の定温倉庫、多目的作業場などを新設し、業容拡大を図った。
内外輸送で力を入れているのが、高圧ガスの取扱い。昨年7月には、高圧ガス専用倉庫のスペースを拡張し、より幅広い種類のガスを扱うことができる「第一種貯蔵所」に格上げした。取扱可能な高圧ガスの種類を増やすとともに、大型ガスシリンダーにも対応できるよう3㌧フォークも導入している。
高圧ガス専用倉庫は保税貯蔵所の許可を得ており、入出庫、保管、流通加工、バンニング・デバンニングのほか、協力会社と連携して貨物のセキュアリング(固定)も行うなど一貫サービス体制を構築。高圧ガスは半導体などの製造に用いられ、輸出が増えているが、高圧ガスを扱う営業倉庫は少なく、内外輸送では事業の第3の柱に成長させたい考えだ。
(2012/6/28 カーゴニュース紙掲載)
YOKOHAMA
Head Office
本社
ISO-9001:2015
AEO「特定保税承認者」
〒230-0053 横浜市鶴見区大黒町3-100
TEL 045-501-1123
YOKOHAMA
Yokohama Branch
横浜支店
ISO-9001:2015
AEO「特定保税承認者」
〒230-0053 横浜市鶴見区大黒町3-100
TEL 045-501-1121
社名 | 内外輸送株式会社 | ||||||||||||
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本社 | 横浜市鶴見区大黒町3番100号 TEL 045-501-1123 | ||||||||||||
創業年月日 | 1938年(昭和13年)2月28日 | ||||||||||||
事業内容 |
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資本金 | 1億円 | ||||||||||||
代表者 | 代表取締役社長 小幡 柾夫 | ||||||||||||
取引銀行 | 三菱UFJ銀行 新丸の内支店 、 みずほ銀行 本店 | ||||||||||||
提携先 | 株式会社サンラックス(本社 名古屋市) アルコールに関して、中部地区でのビジネスパートナーとして業務提携しています。 |
2018年(平成30年) | 2月 | 創立80周年を迎える |
2009年(平成21年) | 10月 | 東京都千代田区の帝国ホテルタワーに東京オフィスを開設 → 2024年(令和6年) 3月 「内幸町一丁目街区再開発プロジェクト」による 帝国ホテルタワー取り壊しのためクローズ |
2006年(平成18年) | 8月 | 横浜支店大規模整備を完了 |
2000年(平成12年) | 10月 | 本社を横浜支店構内に移転 |
1996年(平成8年) | 9月 | 丸ビル建て直しの為、本社を大手町ビルに移転 |
1970年(昭和45年) | 9月 | 内航運送取扱業登録 |
1963年(昭和38年) | 9月 | 新倉庫業法により営業許可 |
1947年(昭和22年) | 5月 | 商号をアルコール輸送株式会社から現称に変更 |
1939年(昭和14年) | 2月 | 通運事業免許取得 |
1938年(昭和13年) | 11月 | 貨物自動車運送事業免許取得 |
1938年(昭和13年) | 2月 | 政府の要請を受けて、専売アルコールの流通管理体制を確立する ために発足本社を東京都千代田区の丸の内ビルヂング(丸ビル) に置く |
内外輸送株式会社の発足には、アルコール専売制度の制定との密接な関連があります。海外からの石油輸送が困難になると予想した当時の政府が液体燃料の自給確保を目的として、1937年(昭和12年)4月にアルコール専売法が施行、更に1938年(昭和13年)4月に揮発油およびアルコール混用法が施行され、当時大蔵省所轄のアルコールを千葉酒精工場、他政府工場(全国で5箇所。後の昭和16年度末に全国13箇所となった)で製造することになり、アルコールの製造が本州と九州に分布したことで、アルコールの輸送と保管の業務が不可欠となりました。そこで、流通管理体制を確立するため日本国政府の要請を受け小幡鐵介(日本通運 常務)が中心となり、橋本圭三郎(日本石油 社長)、藤山愛一郎(大日本製糖 社長)らの協力のもと、1938年(昭和13年)2月28日『アルコール輸送株式会社』として東京駅前の丸ビルに本社を置き創業。北は樺太、南は台湾まで、全国に64箇所の拠点を開設しました。そして、戦後の困難な時期を乗り切り、1947年(昭和22年)5月22日広く内外に発展する様にとの意味と期待を込め、現商号『内外輸送株式会社』に改称しました。